- 2024/11/25 掲載
輸出規制厳格化でも世界の技術協力続く=エヌビディアCEO
[香港 23日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は23日、トランプ米次期政権が先端のコンピューティング製品により厳しい輸出規制を課したとしても、技術面での世界的な協力は続くとの見通しを示した。
トランプ次期大統領は1期目の在任中に国家安全保障を理由として米技術の中国への販売に規制を課し、バイデン政権でも続いてきた。この規制により、人工知能(AI)向けのアプリケーションに使う半導体の世界的メーカーとなっているエヌビディアは中国で展開する製品群の見直しを余儀なくされた。
フアン氏は香港でメディアに対して「グローバルな協力関係、数学と科学の垣根を越えた協力関係でのオープンサイエンスは、非常に長い間存在してきた。それは社会の発展と科学の進歩の基盤だ」と指摘。そのような協力は「これからも続くだろう。新政権下で何が起こるか分からないが、何が起ころうとも私たちは法律と政策の両方を順守してバランスを取り、技術を進歩させ、世界中の顧客をサポートしてサービスの提供を続ける」と語った。
フアン氏はこの日、香港科技大から工学の名誉博士号を受けた後の卒業生に対する講演で「AIの時代が始まった」とし、それは「あらゆる産業、あらゆる科学分野に影響を与える新しいコンピューティングの時代だ」と強調した。
61歳のフアン氏はこの時代にキャリアを始めていれば良かったとして「全世界がリセットされる。あなたがたは他の皆さんと同じスタートラインに立っている。産業が再発明されようとしている。あなたがたは今道具を手にしている。それはさまざまな分野で科学を発展させるために必要な道具だ」と語りかけた。
その上で「私たちの時代での最大の挑戦、過去には想像もできなかったような克服すべき課題に突然対処できるように思える」と言及した。
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