［ニューヨーク　１４日　ロイター］ - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルは主要通貨に対して上昇し、１年ぶりの高値を付けた。１１月５日の米大統領選で勝利したトランプ氏の政策期待が支援材料となり、５連騰となる見通し。

ドル／円は７月以来となる１ドル＝１５６円台に上昇。終盤では０．５６％高の１ドル＝１５６．３８円となった。

ユーロ／ドルは２０２３年１１月以来の安値に下落。不安定な取引の中、０．４５％安の１．０５１６５ドルとなった。

ポンド／ドルも４カ月ぶりの安値となり、終盤では０．４４％安の１．２６５１ドル。

スタンダード・チャータード銀行（ニューヨーク）のＧ１０外為戦略責任者スティーブン・イングランダー氏は、大統領選後、市場はトランプ氏の人事に注目し、関税であれ中国政策であれ、同氏が目標を妥協するつもりがないと見ていると述べた。「市場はトランプ氏が約束したことを全て実行すると想定している」とした。

パウエル米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長はこの日の演説で、米経済が好調であることから利下げを急ぐ必要はないと述べた。

主要６通貨に対するドル指数は一時１０７．０７と、２０２３年１１月初旬以来の高値を付けた。終盤は０．１７％高の１０６．６４となった。

暗号資産（仮想通貨）のビットコインは０．９６％高の８万９４８９ ドルとなった。前日には史上最高値９万３４８０ドルを付けていた。

ＨＳＢＣのアメリカ大陸ＦＸ戦略責任者ダラグ・マー氏は「選挙結果を踏まえると、これまでの価格変動は予想通りだ。その背後にある論理は現実ではなく、財政刺激策、関税、規制緩和への期待に基づいている」と述べた。

ドル／円　ＮＹ終値 156.25/156.27

始値 155.92

高値 156.42

安値 155.53

ユーロ／ドル　ＮＹ終値 1.0530/1.0531

始値 1.0529

高値 1.0582

安値 1.0513