- 2024/11/13 掲載
米ファイザー、病院向け薬剤部門の売却検討=関係筋
[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米製薬大手ファイザーが病院向け薬剤部門の売却を検討していることが分かった。米金融大手ゴールドマン・サックスがアドバイザーを務め、プライベートエクイティ(PE)企業や他の製薬会社などの買い手候補の関心度を探っている。事情に詳しい3人の関係者が明らかにした。
ファイザーは2023年末時点で615億ドルもの長期負債を抱えており、アクティビスト(物言う投資家)のヘッジファンド、米スターボード・バリューから経営改善を求める圧力を受ける中で非中核資産の売却を検討している。
病院向け薬剤部門は「ファイザー・ホスピタル」と呼ばれており、病院向け注射剤などを手がけるホスピーラを15年に約170億ドルで買収した後に設立された。ファイザーとホスピーラのバイオ医薬品の後発品事業を統合した一方、ファイザーは17年に病院向け輸液ポンプ事業を売却した。
ファイザー・ホスピタルは現在、主に病院や診療所向けの無菌輸液や、注射剤として投与される抗生物質などを製造、販売している。
関係者によると、ファイザー・ホスピタル部門の事業価値は数十億ドル規模に達する可能性があり、年間5億ドル弱のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)を稼ぎ出している。
ただ、買収が確実なわけではなく、ファイザー・ホスピタル部門を維持する可能性もあるという。
ファイザーとゴールドマンはコメント要請を拒否した。
ファイザーは今年10月、消費者向けヘルスケア事業を手がける英ヘイリオンの約32億6000万ドル相当の株式を売却していた。
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