- 2024/10/29 掲載
HSBCの第3四半期10%増益、30億ドルの自社株買いも 株価上昇
Selena Li Lawrence White
[香港/ロンドン 29日 ロイター] - 英HSBCホールディングスが29日に発表した第3・四半期決算は、利益が10%増加し、アナリスト予想を上回った。大規模改革に着手する中、予想よりも緩やかなペースでの利下げが資産運用やホールセール部門の利益を押し上げた。
第3・四半期の税引き前利益は85億ドル。前年同期は77億ドル、HSBCがまとめた市場予想は76億ドルだった。
収入は前年同期比5%増の170億ドルだった。市場環境の変化を背景に富裕層向け商品に対する需要が増加した。市場ビジネスでは外国為替、株式、債券が際立っていた。
今年に入り60億ドルの自社株買いを発表しているが、さらに最大30億ドルを行うと明らかにした。
これらを受け、HSBCの香港上場株は29日に3.7%上昇し、2018年8月以来の高値となる71.60香港ドル(9.21ドル)を付けた。
同社はジョルジュ・エルヘデリー新最高経営責任者(CEO)の下、コスト管理と効率性向上に向け大規模再編に着手。一部の業務を統合し、地理的拠点を東西に分割すると先週明らかにした。
エルヘデリー氏は決算発表時に「この計画を直ちに実行に移す」と強調した。詳細は来年2月に発表する。
2024年と25年の業績目標(10%台半ばの有形株主資本利益率)を据え置いたが「金利見通しは変化し、不安定になっている」と説明した。
1株当たり0.10ドルの中間配当を発表した。今年に入り既に2度の配当(計0.41ドル相当)を発表している。
アナリストらは今回の「堅調な」決算を評価しつつ、HSBCは再編計画が財務に与える影響についてもっと説明する必要があると述べた。
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