生成ＡＩ（人工知能）関連事業を手掛けるＦＩＸＥＲは、名古屋市立大学にサービスを提供する。同大学は論文などの文書要約や添削、校正のほか、海外文献の翻訳、対外メールの文面作成などに生成ＡＩを活用する。これまではこうした作業に時間がかかっていたが、ＡＩを通じた時間短縮により職員の業務負荷を軽減。より多くの時間を、研究活動や学生への教育に充てられるようにする。

ＦＩＸＥＲは生成ＡＩサービス「ＧａｉＸｅｒ（ガイザー）」を提供している。ガイザーは顧客専用の環境をクラウドに作るため情報流出のリスクが低く、政府や地方自治体、金融機関、病院などで多く利用されている。今年５月からは外務省にも生成ＡＩサービスを提供しており、今後は大学でも利用が広がる可能性がある。

名古屋市立大学では、ＤＸ（デジタルトランスフォーメーション）推進課を新設し、生成ＡＩを通じた業務効率化や生産性向上を進めている。同大学では９月から実験的に一部部署でガイザーを活用していたが、１０月中にも生成ＡＩ利用可能アカウント数を拡大する予定だ。ＦＩＸＥＲは、同大学でガイザーの活用についての研修も実施し、効率的な利用方法の浸透を図るとしている。