• 2024/10/25 掲載

米CDSスプレッドが1年ぶり高水準、大統領選と債務上限巡る不安で

ロイター

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Davide Barbuscia

[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッド(リスクプレミアム)が24日、1年弱ぶりの高水準に達した。11月5日の米大統領選の結果次第で、政府の債務返済能力が低下しかねないと投資家が心配している様子がうかがえる。

CDSは市場が想定するデフォルト(債務不履行)リスクを映す。S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのデータによると、期間1年の米国債のCDSのスプレッドはこの日49ベーシスポイント(bp)と、昨年11月以来の高さになった。

スプレッドは過去数週間、市場が織り込む大統領選での共和党候補トランプ前大統領の勝利確率が上昇するとともに、じりじりと拡大してきた。

ただ、バークレイズのアナリストチームは投資家向けのノートで、スプレッド拡大は大統領選結果に対するヘッジというよりも、来年予想される米国の債務上限を巡る論争への投資家の懸念を示しているとの見方を示した。

同チームは「米国のCDSは歴史的に選挙のヘッジとは見なされない。投資家が債務上限を巡る不安の高まりを織り込んでいるのは間違いない」と指摘した。

米国の債務上限は昨年、議会における長期にわたる折衝を経て適用が一時停止されたが、このまま何も手を打たなければ停止期限が来年1月2日に切れる。

バークレイズによると、期間1年のCDSは大統領選前よりも、2011年や13年のように、これまでも債務上限問題が論争になった時期に先立って拡大する傾向があった。だが、今回は想定よりも拡大幅が大きい。

同チームは「これは大統領選結果と、それが来年1月2日の債務上限停止切れにどう影響するかに関する不確実性を反映している可能性がある」とコメントした。

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