- 2024/10/17 掲載
日経平均は続落、半導体株に売り TSMC決算で一時下げ渋り
日経平均は前営業日比83円高と小反発で寄り付いた後、119円高の3万9299円74銭の高値を付けた。日経平均は前日に730円超安となったため自律反発を期待した買いが入りやすかった。買い一巡後は徐々に上げ幅を縮小し、マイナス転換。TSMCが後場終盤に決算を発表した後は下げ幅を縮小したが、再びプラス圏に浮上することはなく、日経平均は安値引けとなった。
TSMCが発表した第3・四半期決算は、純利益が54%増の3253億台湾ドル(101億1000万米ドル)と、市場予想を上回った。人工知能(AI)向け半導体の需要が引き続き拡大した。
同社は日本時間午後3時から決算説明会で今後の見通しを発表する予定。大和証券の柴田光浩シニアストラテジストは「市場が最も関心がある通期ガイダンスは説明会で発表されるため、株式市場での織り込みは明日以降になる」と話す。
アムステルダム市場でオランダの半導体製造装置メーカー、ASMLの株価は連日下落しており、「きょうはまだASMLの決算が尾を引いており、あえて半導体株を買おうという動きにはなりづらい」(柴田氏)という。
東証株価指数(TOPIX)も続落し、0.11%安の2687.83ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.1%安の1383.2ポイント。プライム市場の売買代金は3兆7538億2700万円だった。東証33業種では、値下がりは精密機器、非鉄金属、化学など20業種、値上がりは電気・ガス、海運、銀行など13業種だった。
個別では、東京エレクトロン、レーザーテックが2─3%安、ディスコが1%超安、アドバンテストが小幅安になるなど、半導体関連株が総じて弱かった。指数寄与度の大きいファーストリテイリング、TDKもさえなかった。半面、ソフトバンクグループや、トヨタ自動車などの自動車株が買われた。
国内投資ファンドのストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が16日、同社株の大量保有報告書を関東財務局に提出したことが手掛かりとなったガンホー・オンライン・エンターテイメントは7%高。九州電力、東北電力などの電力株は大和証券がレーティングを引き上げたことが材料視され軒並み高となった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.79%安の627.7ポイントと、続落した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが559銘柄(34%)、値下がりは1026銘柄(62%)、変わらずは59銘柄(3%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 38911.19 -269.11 39263.82 38,911.19─39,299.74
TOPIX 2687.83 -2.83 2700.11 2,687.31─2,707.52
プライム市場指数 1383.20 -1.44 1388.50 1,383.01─1,393.21
スタンダード市場指数 1232.93 -3.68 1237.92 1,232.93─1,238.46
グロース市場指数 802.54 -5.74 808.24 802.45─810.96
グロース250指数 627.70 -4.97 632.67 627.48─635.07
東証出来高(万株) 163220 東証売買代金(億円) 37538.27
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