- 2024/10/15 掲載
FRBは「慎重に」利下げを、経済指標を注視=ウォラー理事
ウォラー氏はスタンフォード大学フーバー研究所での講演で「短期的に何が起こっても、私自身の基本的なシナリオは、来年にかけて政策金利を徐々に引き下げていくというものだ」とし、FRBの制約的な政策金利を緩和する「かなりの」余地があると述べた。
労働市場は需要が和らぐ中でも健全性を保ち、インフレはFRBが目標とする2%近辺にあると指摘。「現在は最適な状況にあり、これを維持することがわれわれの仕事になる」と語った。
同時に、9月に0.50%ポイントの大幅な利下げを決定した後は、労働市場が急激に悪化せず、インフレが予想通りに低下し続ける限り、FRBは「慎重なペース」で利下げを進めていかなければならないと指摘。「9月会合時と比べ、利下げペースについて一段と慎重になる必要があることが経済指標全体で示されている」とし、次回会合前に発表されるインフレ、労働市場、経済活動に関する経済指標を注視したいと述べた。
インフレが予想外に上昇すれば、FRBは利下げを一時停止する可能性がある一方、インフレ率が2%の目標を下回ったり、労働市場が予想外に悪化したりすれば、利下げを前倒しする可能性があると言及。ただ、全てが予想通りに推移すれば、不必要に経済を減速させないよう「慎重なペースで政策を中立的なスタンスに向けて進めていくことができる」と述べた。
自身と大部分のFRB当局者のメッセージは「取り除く政策的な制約にはかなりの幅があり、経済が現在の『スイートスポット』で推移すればそれを徐々に実現していくことになる」というものだとした。
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