- 2024/10/11 掲載
米鋼板メーカーの保有株売却=USスチール買収見据え―日鉄
日本製鉄は11日、米鉄鋼大手USスチールの買収が実現した場合、米アラバマ州で自動車用鋼板を製造するAM/NSカルバートの全保有株式を欧州鉄鋼大手アルセロール・ミッタル(ルクセンブルク)に譲渡する契約を締結したと発表した。USスチールも自動車用鋼板を製造しており、買収によって市場シェアが高まり、独禁当局から懸念が示される恐れがあると判断した。
米当局の懸念に対応するため、日鉄からアルセロール・ミッタルに譲渡を申し出た。カルバート社には、日鉄の100%子会社とアルセロール・ミッタルの100%子会社が折半出資している。株式の譲渡額は1ドル。
日鉄は年内のUSスチール買収完了を目指している。買収が実現しない場合、株式譲渡は実行されない。
日鉄は株式の譲渡に伴い、2024年度に2300億円程度の事業再編損失を計上する見込み。ただ、USスチールの買収完了後は、同社の収益を取り込めるため、合理的な投資案件としている。
【時事通信社】
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