- 2024/10/10 掲載
物価、5年後「上がる」は83.6%に増加 5年ぶり高水準=日銀9月調査
Takahiko Wada
[東京 10日 ロイター] - 日銀が10日発表した「生活意識に関するアンケート調査」(第99回<2024年9月調査>)によると、5年後に物価が「上がる」との回答比率が83.6%になり、前回6月調査の82.0%から増えた。2019年9月調査以来の高い水準。物価高が続き、家計の中長期的なインフレ予想を支えている。
これから5年間で、物価が現在対比、毎年平均何%程度変化するかについては、平均値が7.9%上昇、中央値が5.0%上昇だった。5年後の物価が上昇すると考える理由としては「最近物価が上がっているから」との回答が引き続き最も多く76.5%、次いで「中長期的に物価は上がるものだから」との回答が36.5%だった。この回答比率は前回の33.3%より3.2%ポイント増えた。
1年後の物価が「上がる」と予想する回答者の割合は85.6%となり、前回の87.5%から低下した。食料品の価格上昇率の鈍化や円安修正が影響した可能性があるものの、企業の値上げが続く中、引き続き高い水準を維持した。
1年後の物価の数値予想では平均値が10.0%上昇、中央値が8.0%上昇で、ともに6月を下回った。
日銀は2%の物価安定目標の実現には家計や企業のインフレ期待の高まりが重要と位置付けており、同アンケートは家計のインフレ期待の動向を把握する指標の一つとなっている。調査期間は8月8日から9月3日。
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