- 2024/10/07 掲載
米国の高配当株ETFに大きく資金流入、FRBの利下げ開始で
[4日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを始めたことを受け、高配当株に投資する米国の上場投資信託(ETF)に資金が大きく流入している。ただ、米国債利回りの上昇により、ETFを買う動きは今後鈍る可能性もある。
モーニングスターによると、米国の高配当株ETF135本には9月に30億5000万ドルの資金が流入。流入額は今年1─8月の月間平均の4億2400万ドルを大きく上回った。FRBは9月に政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げた。
FRBが利下げを続ければ利回りは低下すると予想されるが、高配当株ETFに投資する新たな動きは、そうなる前にインカムを生み出す金融商品を求める投資家が主導した格好だ。
インベスコのファクター・株式ETF戦略責任者、ニック・カリバス氏は「金融政策の転換により新たな投資先を探す動きが広がり、こうした動きの恩恵を受けた金融商品の一角が高配当株だ」と指摘した。
だが、今月4日に発表された米雇用統計が好調だったことを受けて景気の底堅さが示され、FRBが年内に政策金利をさらに大幅に引き下げる可能性は低下したとの見方が強まった。このため、10年物米国債の利回りは2カ月ぶりの高水準に上昇した。
こうした状況を踏まえると、今後も高配当株ETFを買う動きが続くかどうかは不透明だ。
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