• 2024/08/07 掲載

6月実質賃金、賞与でプラス転換=賃金と物価の好循環、見通せず

時事通信社

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。


厚生労働省が6日に発表した6月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)は、現金給与総額(名目賃金)に物価の変動を反映させた実質賃金が前年同月比1.1%増だった。夏のボーナスの増額が名目賃金を押し上げ、実質賃金は27カ月ぶりにプラスに転じた。しかし、賃金の上昇が個人消費の拡大につながるかは不透明で、政府の掲げる「賃金と物価の好循環」の実現は道半ばだ。

名目賃金は労働者1人当たり平均で4.5%増と、消費者物価指数の上昇率3.3%を上回った。好調な企業業績を背景にボーナスの支給が伸びたほか、2024年春闘で妥結した高水準の賃上げ率の反映が進んでいる。

実質賃金の見通しについては、7月の毎勤統計では、夏のボーナス支給の影響の剥落や、電気・ガス代補助金の休止による物価の押し上げで、再びマイナス圏に沈む可能性がある。ただその後は、中小企業での賃上げの一層の拡大のほか、8~10月使用分については同補助金が再開される。エコノミストの間では、秋以降の実質賃金は対前年同月比プラスが定着するとの見方が多い。

一方、米景気の先行き懸念の強まりに加え、東京市場では株価が乱高下しており、消費者マインドの低下につながりかねない。第一生命経済研究所の新家義貴シニアエグゼクティブエコノミストは、「消費が思うように伸びない場合、企業は賃上げ分(の人件費)を価格転嫁できなくなる」と好循環の実現に悪影響を及ぼす恐れを指摘している。

【時事通信社】

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます