- 2024/07/31 掲載
日経平均は3日続伸、日銀会合通過で買い戻し 日中値幅は今年最大
東京株式市場で日経平均は、前営業日比575円87銭高の3万9101円82銭と、大幅に3日続伸して取引を終えた。日銀は30―31日の金融政策決定会合で、政策金利引き上げを賛成多数で決め、日経平均は一時的に下げ幅を拡大する場面もあった。ただ、為替の円高進行が一服していることやイベント通過の安心感で、先物主導の買い戻しが入ったとみられ、後場終盤に指数寄与度の大きいハイテク株が大幅高となった。日中値幅は1233円で、今年最大となった。
日経平均は前営業日比385円安と軟調にスタート。前日の米ハイテク株安が嫌気されたほか、日銀が金融政策決定会合で追加利上げを検討するとの観測報道があり、一時571円安の3万7954円38銭まで下落。ただ、その後は下げ幅を縮小した。
後場に入り、日銀会合の結果が伝わると日経平均は400円超安まで再び下げ幅を広げたが、終盤には買い戻しが強まり660円超高となる場面があった。米バイデン政権による半導体の対中輸出規制強化をめぐって、日本、オランダ、韓国など同盟国からの出荷は除外され、東京エレクトロンやASMLは引き続き出荷が可能で新規則の影響は限定的とみられると伝わったことも、半導体株の上昇を支援した。
物色動向としては、空運株や自動車株などがやや軟調に推移した一方、銀行、保険など金融セクターはしっかりだった。
市場では、今回の日銀会合について「事前に観測報道があったとはいえ、実際に利上げが決まりタカ派的な印象を受けた」(松井証券のシニアマーケットアナリスト・窪田朋一郎氏)との見方が聞かれた。
日経平均は節目の3万9000円を上抜けたが、先行きについては慎重にみる意見もある。窪田氏は「日銀が利上げに踏み切り、タカ派化している中ではどんどん上値を試すのは難しいのではないか」と話した。
TOPIXは1.45%高の2794.26ポイントで取引を終了。プライム市場指数は1.45%高の1438.22ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は5兆5335億1400万円だった。東証33業種では、銀行、海運、証券など31業績が値上がり。空運、輸送用機器は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.28%高の648.20ポイントと反発した。スタンダード市場に新規上場したFaber Companyは公開価格を19%上回る1190円で初値を付け、1388円まで上昇。1162円で取引を終えた。
個別では、りそなホールディングス、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループが大幅高。指数寄与度の大きいハイテク株も買われ、東京エレクトロンが7%超高、SCREENホールディングスが9%超高となった。
昼休み中に業績と配当予想の引き上げを公表した商船三井は5%超高だった。一方、村田製作所、オリエンタルランドは軟調だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり1450銘柄(88%)に対し、値下がりが177銘柄(10%)、変わらずが18銘柄(1%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 39101.82 +575.87 38140.77 37,954.38─
39,188.37
TOPIX 2794.26 +39.81 2733.28 2,720.64─2
,799.48
プライム市場指数 1438.22 +20.51 1407.62 1,400.38─1
,440.57
スタンダード市場指数 1269.35 +13.40 1252.77 1,250.00─1
,269.35
グロース市場指数 836.80 +2.81 829.06 820.85─836
.80
グロース250指数 648.20 +1.83 642.17 635.14─648
.20
東証出来高(万株) 213138 東証売買代金(億円 55335.14
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