- 2024/07/31 掲載
メキシコ第2四半期GDP鈍化、来月利下げ再開との観測強まる
プラス成長は11期連続。ただ高金利や物価高、最近のメキシコペソ安による競争力低下などを背景に、成長ペースは減速が続いている。
こうした中で市場では、メキシコ中央銀行が8月8日の会合で利下げを再開するとの観測が強まりつつある。
中銀は3月に25ベーシスポイント(bp)の利下げを決めた後、5月と6月の会合では根強いインフレを理由に政策金利を11%に据え置いた。
パンテオン・マクロエコノミクスのエコノミスト、アンドレス・アバディア氏は「実質GDP成長率はここ数四半期で急減速しており、中銀は今後の会合で緩やかな利下げを迫られるとの見方を助長する材料になる」と指摘した。
キャピタル・エコノミクスの新興国市場エコノミスト、キンバリー・スパーフェッチャー氏は、第2・四半期GDPは幅広い分野で精彩を欠き、メキシコ経済に前向きの力がなかなか働かないことが改めて示されたと説明。こうした経済の弱さや、7月前半のコア物価上昇率の下振れ、9月に米連邦準備理事会(FRB)の利下げが見込まれる点が、メキシコ中銀に利下げ再開を促す要素になると予想した。
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