- 2024/07/25 掲載
景気判断「足踏みみられるが緩やかに回復」で据え置き、輸出を下方修正=7月月例報告
[東京 25日 ロイター] - 政府は25日に公表した7月の月例経済報告で、景気の総括判断を「このところ足踏みもみられるが、緩やかに回復している」との表現で据え置いた。今年2月以降、6カ月連続で同じ判断となっている。個別項目では公共投資の判断を引き上げる一方、中国向けの軟調推移を踏まえて輸出を引き下げた。業況判断は「改善している」に変更した。
6月の月例で「底堅く推移している」としていた公共投資について、7月は「堅調に推移している」に上方修正した。建設総合統計の公共工事出来高の前月比が4月以降は改善していることを反映した。
一方、輸出は6月の「持ち直しの動きに足踏み」から「おおむね横ばい」に下方修正した。輸出数量の半分を占めるアジア向けのうち、中国向けが軟調に推移していることが理由。
中国経済については、不動産市場の停滞が続く中、政策効果が内需の好循環につながらず、景気が足踏み状態にあるとの懸念を示している。
業況判断は6月の時点で「改善している」ものの「一部自動車メーカーの生産・出荷停止による影響がみられる」と表現していたが、7月は削除し「改善している」との文言のみ残した。
国内総生産(GDP)の過半を占める個人消費については「持ち直しに足踏みがみられる」との文言を据え置いた。定額減税に対する期待感が景気ウオッチャー調査で確認されたものの、相対的に収入の低い世帯で消費マインドが低下していることなどに留意している。6月の新たな自動車認証不正の新車販売台数への影響は昨年末以降と比べると限定的と判断している。
(竹本能文 編集:内田慎一)
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