- 2024/07/24 掲載
ロイター調査:米FRB利下げ、9・12月の年内2回予想が大勢
インフレ圧力がここ数カ月緩和し、労働市場が減速の兆しを示す中、FRB当局者の一角は、著しい経済減速を招くことなくインフレを目標の2%に回帰させることへの自信を強めている。エコノミストらは過去4カ月間、年内利下げは2回のみという予想を維持しているが、その確信はさらに高まっている。
17─23日に実施した調査によると、エコノミスト100人中82人(80%超)が、9月に初回の0.25%ポイントの利下げが実施されると予想した。先月の調査では全体の3分2程度だった。
7月の連邦公開市場委員会(FOMC)での決定については、エコノミスト全員が金利据え置きを予想。初回利下げが11月もしくは12月になるとの予想は15人、利下げが来年まで見送られるという回答は3人のみだった。
さらに、エコノミストのほぼ4分の3に相当する73人が、年内に2回の0.25%ポイントの利下げを想定。先月の調査で示された約60%を上回った。
利下げ時期については、70人が9月と12月と予想した。
UBSのチーフ米国エコノミスト、ジョナサン・ピングル氏は「インフレデータに大きな上振れサプライズがない限り」、9月と12月のFOMCで0.25%ポイントの利下げが実施されると想定。「年内にさらなる利下げの緊急性を生み出すには、予想に反しかなり弱い雇用データが必要になるだろう」と述べた。
また、エコノミスト16人が年内利下げは1回かゼロと予想する一方、11人が2回以上を見込んだ。
調査対象のプライマリーディーラー21人のうち約60%に相当する12人が、年内利下げは2回と予想した。
別の調査によると、エコノミスト30人中17人が、インフレが今年残りの期間、予想より低くなるよりも高くなる可能性が高いと回答した。
FHNファイナンシャルのチーフエコノミスト、クリス・ロー氏は 「今年のインフレは予測が非常に難しい。例えば家賃(の上昇)は想定以上に根強い動きとなっている」と指摘。同時に「緩やかな経済成長が続く限り、FRBは忍耐強く対応できる」という見方を示した。
予測中央値によると、インフレ指標である消費者物価指数(CPI)、コアCPI、個人消費支出(PCE)、コアPCEのいずれの伸びも少なくとも2026年までに2%に達しないとの見方が示された。
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