- 2024/07/23 掲載
中国利下げ、人民元相場さほど圧迫せず アナリストが指摘
人民銀行は、経済成長を後押しするために主要な短期政策金利である7日物リバースレポ金利と銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を予想外に引き下げた。
先週発表された第2・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比4.7%増と予想を下回った。中国政府は今年の成長率目標を「5%前後」としている。
人民元は対ドルで年初来2.4%下落している。10年物米国債の利回りは、10年物中国国債を約200ベーシスポイント(bp)上回っている。
コメルツ銀行の為替ストラテジスト、ボルクマール・バウア氏は「今回の措置は、政府の今年の成長目標である5%前後達成を目指すものであるはずだ。市場はより顕著な成長鈍化というネガティブなシナリオを割り引くことができるようになり、人民元を支援するはずだ」と指摘した。
スタンダード・チャータードの中国マクロ戦略責任者、ベッキー・リュー氏は「中国にはドル指数の方向性にかかわらず人民元高を放置するインセンティブはほとんどないと考えている」とし、「通貨防衛の努力は元高誘導というよりむしろ、無秩序な元安を防ぐことを目的としている」と指摘した。
ロイターがまとめた予測によると、アナリストは年末の人民元相場を現在より0.23%安い1ドル=7.29元と予想している。
INVESTMENT HOUSES Q3-2024 END-2024 Q1-2025 Q2-2025
RBC CAPITAL MARKETS 7.31 7.33 7.35 7.32
SOCIETE GENERALE 7.4 7.45 7.3 7.2
DBS 7.21
COMMERZBANK 7.3 7.25 7.25 7.2
SEB 7.1
GOLDMAN SACHS 7.35 (3-month horizon) 7.4 7.4
ING 7.26
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