- 2024/07/19 掲載
ネットフリックス、第2四半期新規会員が予想上回る 見通しは慎重
Dawn Chmielewski Lisa Richwine
[18日 ロイター] - 米動画配信サービス大手ネットフリックスは18日、第2・四半期の新規会員数が800万人超になったと発表した。「ブリジャートン家」などの作品の人気やアカウント共有対策により、市場予想の500万人を上回った。
会員総数は2億7700万人を超えた。
ただ、第3・四半期については慎重な見通しを示し、広告事業が収益拡大の主要な原動力となるのは少なくとも2026年以降だろうとした。
決算発表を受け、株価は時間外取引で一時下落していたが、1%高と上昇に転じた。同社株は年初来約30%上昇している。
ランニング・ポイント・キャピタルのマイケル・アシュレー・シュルマン最高投資責任者(CIO)は「ネットフリックスは依然として最も収益性の高いベストな動画配信会社だが、ここ数日にテクノロジー株が総じて軟調となっており、投資家の中には全般的に良いニュースで利益確定の売りを出し、株価のより良い再エントリーポイントを待つ人もいるだろう」と話した。
希薄化後の1株利益は4.88ドル。LSEGがまとめた市場予想の4.74ドルを上回った。
売上高は95億6000万ドルで、予想と一致した。
広告付きプランの会員数が前四半期比34%増加したと発表したが、その実数は明らかにしなかった。投資家は同プランの伸びを注視している。
第3・四半期の売上高は前年同期比14%増加すると予想。ただ、アカウント共有対策を開始した前年同期に比べ、会員数の増加は少なくなるとした。
同社はまた、広告販売担当のピーター・ネイラー副社長が退社すると発表した。
サード・ブリッジのアナリスト、ジェイミー・ラムリー氏はネットフリックスの広告事業について、「収益の観点からはまだ能力が証明されていない」と指摘。広告市場ではアマゾン・ドット・コムの方がはるかに大きな成功を収めており、ネットフリックスが主要プレーヤーになるにはこの分野で規模を拡大する努力を続ける必要があるとの見方を示した。
ネットフリックスは投資家向けの書簡で「広告ビジネスは順調に成長しており、より有意義に貢献しつつある。しかし、ゼロから事業を立ち上げるには時間がかかる上、定額料金収入の規模が大きいことも相まって、2024年、25年に広告が収益成長の主要な原動力になるとは考えていない」と述べた。
PR
PR
PR