• 2024/07/03 掲載

ECB、インフレ率低下で追加利下げの余地 IMFが指摘

ロイター

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[シントラ(ポルトガル) 3日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のカマー欧州局長はユーロ圏のインフレ鈍化基調は続いており、今週発表された消費者物価指数は欧州中央銀行(ECB)に追加金利の余地があることを裏付けているとの見方を示した。

ECBの年次フォーラムの合間にロイターに述べた。

欧州連合(EU)統計局が2日発表した6月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)上昇率(速報値)は前年比2.5%と、5月の2.6%から小幅に鈍化した。ただ、サービス部門のインフレ率は4.1%と比較的高水準だった。

カマ―氏は「6月のインフレ率などのデータは見通しを裏付けるもので、インフレの減速がわれわれの予想とほぼ一致していることを示している」と述べた。

「つまりECBは政策金利を徐々に引き下げ続けるべきという政策助言を(IMFは)維持するということだ」と語った。

この見通しに基づくと、ECBは2025年第3・四半期までに3.75%の中銀預金金利を「中立的なスタンス」である2.5%まで引き下げる余地があると指摘した。

市場では中銀預金金利が第3・四半期に2.75%まで下がるとみられており、IMFはやや速いペースの利下げを提起している。

ECB当局者らは賃金の伸びがまだ大きく、物価に上昇圧力がかかることを懸念している。だがカマー氏は労働市場はすでに軟化しており、これが物価の抑制につながるとの見方を示した。

「労働市場はすでに緩和している。多くの国でそれが確認されており、金融政策の引き締め的なスタンスが総需要の抑制に効いていることを示している」と分析した。

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