- 2024/06/24 掲載
物価に上振れリスク、データ注視し「適時に利上げを」との声=6月日銀会合
[東京 24日 ロイター] - 日銀が13―14日に開いた金融政策決定会合では、物価の上振れリスクが出てきているとして、次回会合に向けてもデータを注視し「目標実現の確度の高まりに応じて、遅きに失することなく、適時に金利を引き上げることが必要だ」との意見が出ていたことが明らかになった。
国債買い入れ減額については、同会合で具体案を決めるよりも、市場参加者の見方を確認するプロセスを踏んだ方が「よりしっかりとした規模の削減ができる」との意見が出ていた。
日銀が24日、決定会合で出された「主な意見」を公表した。
追加利上げを巡っては、見通しに沿った物価の推移が続く中、「コストプッシュを背景とする第2ラウンドの価格転嫁によって物価が上振れる可能性もある」として、「リスクマネジメントの観点から金融緩和のさらなる調整の検討も必要だ」との意見も見られた。
日銀は6月会合で、今後1―2年程度の国債買い入れ減額計画を次回の決定会合で決めることを決定した。
「よりしっかりとした規模」の削減に言及した委員は、イールドカーブ・コントロール(YCC)からの出口が円滑にできた経験も踏まえて、国債買い入れの削減も「削減額やペースのほか、枠組みの作り方などを工夫することで、市場の混乱を起こすことなく削減を行うことができる」と述べた。
日銀は7月9―10日に債券市場参加者会合を開き、国債買い入れの運営について意見を聞く。決定会合では、国債市場で日銀が圧倒的に大きなプレーヤーであることなど大規模緩和の副作用が課題として残っているため「市場と対話しながら、適時適切に、日銀のバランスシートの正常化を進めていく必要がある」との意見が出された。
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