- 2024/06/04 掲載
米低所得層、4月は旅行支出削減 業界見通しに影=民間調査
[ニューヨーク 3日 ロイター] - 商業不動産分析会社コースターのデータによると、4月は米国の富裕層が旅行を続けた一方、低所得層はホテルの宿泊予約を減らすなど旅行支出を削減した。貯蓄の減少やクレジットカード債務返済の延滞増加、インフレといった要因が家計を圧迫したため。
コースターは3日、ニューヨーク大学国際ホスピタリティ業界投資会議で、4月の米国のホテル客室需要が0.5%減少したと発表した。中規模ホテルとエコノミーホテルの需要が低迷し、ホテル全体の需要が減退した。
ホテル専門調査会社STRのアマンダ・ハイト社長は声明で「「生計費の増加が低・中所得世帯とその旅行能力に影響を及ぼしているため、低価格帯ホテルの需要が減少している」と指摘した。
米国の4月の宿泊需要は中規模ホテルで約2.7%、エコノミーホテルで3.9%それぞれ減少した。販売可能な客室1室当たりの収益(RevPAR)は、中規模ホテルが約1.7%減、エコノミーホテルが3%減だった。
コースターは2024年の客室平均単価(ADR)見通しを、従来の3.1%増から2.1%増に下方修正した。23年の実績は4.3%増だった。
RevPARの見通しも従来の4.1%増から2%増に引き下げた。23年は5%増だった。
客室稼働率は今年、昨年の63%から62.8%に低下すると見込まれている。従来は微増と予想されていた。供給量は23年の0.3%増に対し、今年は0.8%増と予想されている。
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