• 2024/06/04 掲載

世界の中銀準備資産、ドルの配分拡大へ 人民元には慎重=調査

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Alun John

[ロンドン 4日 ロイター] - 世界の中央銀行は準備資産の運用方針でドルの配分を増やす意向が強い一方、人民元に対しては慎重な姿勢を示していることが4日、中央銀行と経済政策の動きを研究している民間シンクタンク、オフィシャル・マネタリー・アンド・ファイナンシャル・インスティテューションズ・フォーラム(OMFIF)が公表した調査結果で明らかになった。

調査結果は、準備資産をドルから分散する「脱ドル」化に逆行する動きが、少なくとも短期的に進んでいることがうかがえた。

中央銀行の準備資産運用担当者73人を対象に実施した調査によると、向こう12─24カ月にドルの資産配分を増やすとの回答は差し引きで全体の18%を占め、どの通貨よりも配分を増やす比率が高かった。理由として、世界貿易におけるドルの役割や相対的に高いリターンを期待できることが挙げられた。

一方、人民元の保有を減らすとの回答は全体の約12%、増やすとの回答は13%だった。昨年の調査では、人民元を減らす回答の比率はわずか3%にとどまり、2022年の調査では皆無だった。22年は全体の30%余りが人民元の保有を増やすとしていた。

OMFIF経済金融政策研究所のマネジングディレクター、ニクヒル・サンガニ氏は「かなりの比率の準備資産運用担当者が人民元の保有高縮小を目指していることが示されたのは、今年の調査が初めてだ」と指摘。「多くの準備資産運用担当者が、ハードルとなっている要因として市場の透明性や地政学情勢を挙げた。また、中国の政策金利は低くて欧米の国債は高利回りという、リターン面に言及した回答もかなり多かった」と述べた。

調査では、金の保有を今年増やすとの回答は全体の約15%を占めた。

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