[上海 ３１日 ロイター] - 中国の国家外為管理局（ＳＡＦＥ）は５月に機関投資家向けの海外投資の枠組み、ＱＤＩＩ（適格国内機関投資家）制度の投資枠を１０カ月ぶりに拡大した。

ただ、拡大幅はわずか２２億７０００万ドルにとどまった。追加的な資金流出が元安をさらに圧迫しかねないという規制当局の警戒感を映している。

ＳＡＦＥの３１日付の発表によると、５月末時点のＱＤＩＩ枠は１６７７億９０００万ドル。４月末は１６５５億２０００万ドルだった。

中国の投資家は、国内経済の低迷と米中の利回り差のために海外への投資に熱心だ。

あるＱＤＩＩファンドマネージャーは、新たな投資枠は約４０の機関投資家で分け合う形となり、投資家の需要を満たせないまき餌のようなものだと語った。