- 2024/05/29 掲載
子会社役員兼務で統治強化=政策株6000億円売却―SOMPO社長
SOMPOホールディングスの奥村幹夫社長兼グループ最高経営責任者(CEO)は28日までにインタビューに応じ、旧ビッグモーターの保険金不正請求問題を受け、企業統治を強化する考えを示した。子会社損害保険ジャパンの役員を自ら兼務し、監督・責任体制を明確にする。政策保有株については「今後3年間で6000億円以上を売却する」と表明した。
旧ビッグモーター問題では、同社の不正を損保ジャパンが認識しつつ、いったん停止した取引を独断で再開。親会社への報告も遅れた。一連の問題で、金融庁から業務改善命令を受けた。
SOMPOは子会社へのチェック機能を強化。親会社への報告基準を設けたほか、奥村氏が損保ジャパンの取締役会議長を兼務する体制とした。奥村氏は「問題があれば自分も責任を取る」と説明。損保ジャパンの意思決定にグループトップが関与し、再起を図る。
企業向け保険料の事前調整問題で不正の温床となった政策保有株については、2030年度までにゼロにする。奥村氏は、今後3年間で集中的に政策株の処分を進め、売却益を株主還元やM&A(合併・買収)などの成長投資に振り向け、「グループの将来価値を向上させる」との方針を示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答えるSOMPOホールディングスの奥村幹夫社長兼グループ最高経営責任者(CEO)=22日、東京都新宿区
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