- 2024/05/21 掲載
JPモルガン、純金利収入予想引き上げ 軟着陸想定もリスクに備え
市場事業を除く通期の純金利収入(NII)見通しを910億ドルと、4月の予想890億ドルから引き上げた。
従来予想は、借入コストの上昇からより大きな利益を得られると想定していたアナリストの予想を下回っていた。
ジェレミー・バーナム最高財務責任者(CFO)は投資家に対し、規制の強化と地政学的な不透明性を要因に挙げ「環境はより複雑になっている」と言及。今後数四半期、NIIの道筋は上下を伴い「ノイズの多い」ものになるだろうとの見方を示した。
ダニエル・ピント社長は、米経済は大きな低迷を回避するソフトランディング(経済の軟着陸)に向かっているが、JPモルガンはこの見通しを妨げるリスクに備えているとし、「不透明性があるのは明らかだ」と指摘した。
JPモルガンは昨年5月、経営破綻した米中堅銀行ファースト・リパブリック銀行を買収し、多額の融資を獲得。この買収によって金利収入が増えたことも増益に貢献した。
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