愛媛県の松山市中心街や道後温泉周辺を走る伊予鉄道（松山市）の観光列車「坊っちゃん列車」（定員３６人）が２０日、約４カ月ぶりに運行を再開した。運転士不足や運行経費の負担が大きいことを理由に昨年１１月から運休していた。道後温泉駅発の一番列車には３１人が乗車。「ポッポー」と汽笛を鳴らし、松山市街へ向けて出発した。

伊予鉄グループによると、運転士の賃上げを今年１月に実施。年間休日数を８％増やすなど待遇の改善に努め、運転士の確保にめどが付いたという。運転士の出来功太郎さんは「坊っちゃん列車の人気を肌で感じた。多くの方に乗車してもらいたい」と話した。

列車の名前は、夏目漱石の小説「坊つちやん」に登場する汽車にちなむ。

【時事通信社】 〔写真説明〕運行を再開し、道後温泉駅を出発する坊っちゃん列車＝２０日午前、松山市