ここ数年、企業が抱える機密情報の価値が高まり、不正アクセスによる情報漏えいの割合が増加しています。JNSA(日本ネットワークセキュリティ協会)の調査によると、実に2018年の情報漏えいの2割が不正アクセスによるものと判明しています。企業もウイルス対策ソフトなどを導入し、情報セキュリティに力を入れるようになってきましたが、それでも突破されて漏えいする事例が後を絶ちません。そこで「攻撃を受けることが前提」のセキュリティ技術、EDR(Endpoint Detection and Response)が注目されています。本稿ではEDRをやさしく解説します。
EDR(Endpoint Detection and Response:エンドポイントにおける検知と対応)とは、コンピューターやスマホなどの端末(エンドポイント)を監視し、異常の発生を検知し、対応する情報セキュリティの手法です。マルウェアの感染を防ぎ攻撃そのものを発生させない従来の情報セキュリティと違い、EDRは不正アクセスなどの攻撃を受けてしまった時に真価を発揮します。