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  • 2018/11/28 掲載

メモリ容量を最大8倍に SSDの圧倒的な「遅さ」はソフトウェアで解決

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LinuxやWindowsなどのモダンなOSには一般に「仮想記憶」と呼ばれる機能が備わっています。仮想記憶には、物理メモリに保持されている内容を一時的にストレージへ待避させ、そこへ別の内容を書き込める仕組みがあります。この仕組みにより、OSは物理メモリの容量を超えてメモリを割り当てることができるようになります。
 Western Digitalは11月12日、この仮想記憶のような仕組みを用いてメモリ容量を最大8倍にまで拡大できる「Ultrastar DC ME200 Memory Extension Drive」(以下、Memory Drive)を発表しました。

photo
Ultrastar DC ME200 Memory Extension Drive

 Memory Driveの物理的な構成は、NVMeインターフェイスを備えた高速なSSDです。

 このNVMe SSDと独自のソフトウェアを組み合わせることで、Linuxアプリケーションに対して透過的に振る舞いつつ、あたかも搭載した物理メモリ以上の大容量メモリを備えているかのように動作し、RedisやMemcachedなどインメモリ処理を行うアプリケーションなどのデータ容量が向上するとしています。

機械学習など高度なアルゴリズムで先読み

 Memory Driveのソフトウェアは機械学習など高度なアルゴリズムによって、事前に必要だと予想される内容をMemory Driveから読み出してDRAM上に配置。それが仮想的な大容量メモリを実現しているとのことです。

 「In-Memory Computing at Scale? Look Beyond Physical DRAM」から引用します。

 Near-DRAM performance is achieved through the use of 20+ types of algorithms to predict, prefetch, and optimize memory and locality, as opposed to the typical single algorithm that is typically implemented in hardware (e.g., adjacent cacheline prefetch).

 DRAMに近い性能を獲得する手法として、予測、プリフェッチ、メモリ最適化、ローカリティなど20種類以上のアルゴリズムを用いており、これは従来ハードウェアなどで典型的に実装されてきた単一アルゴリズムと異なるものだ。

 It uses machine learning, pattern recognition, code scanning, and other techniques, which allows the Ultrastar DC ME200 to massively prefetch addresses that the CPU will be using thousands of cycles ahead, so by the time the CPU needs those addresses, they already are waiting in DRAM.

 このアルゴリズムは機械学習やパターン認識、コードスキャニングそのほかのテクニックを採用しており、CPUが数千サイクル先に使うであろうアドレスをUltrastar DC 2000が大量にプリフェッチできるようにしている。そのおかげでCPUがその内容を必要になったときには、すでにそのアドレスはDRAM上でアクセスされるのを待っているのだ。

 Memory Driveを用いることで、最大8倍のメモリ増設効果があるとしています。

 下記がWestern Digitalが示しているMemcachedを用いたベンチマークの結果です。

【次ページ】 ベンチマークで比較:768GBの物理メモリを搭載しているサーバ VS. Memory Driveを用いて768GBメモリ相当にしたサーバ

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