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一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が発表した、上場企業など4000社を対象とした「企業IT 動向調査2018」(IT人材の速報値、有効回答数は1078社)では、IT部門が増えているという。どのような人材が採用されているのだろうか。
IT要員は全体的に増加傾向、特にIT部門で顕著に
IT部門と事業部門、情報子会社それぞれにおける、ここ2~3年のIT要員の増減傾向では、IT部門の要員数の増加傾向がここ5年間続いているが、2017年度は特にその傾向が顕著であった。
IT人材を「増やす」割合から「減らす」割合を差し引いたDI(ディフュージョン・インデックス)は9.4ポイントと、過去最大となった。
増加傾向は事業部門や情報子会社でも同様で、特に情報子会社ではDI値が22.3ポイントと、多くの企業が人員の増加を図っていることがわかる(図1)。
金融を筆頭に、いずれの業種グループでも中途採用が新卒採用を上回る
企業がIT要員をどう獲得しているのかを調べるため、IT部門の要員の採用手段として「新卒採用」と「中途採用」の採用数の増減傾向を聞いたところ、新卒採用よりも中途採用を強化している企業が多いことがわかった。
全体のDI値でみると、新卒採用は8.0ポイント、中途採用は19.8ポイントで、中途採用が新卒採用の2倍以上となっている。これは、他社で経験を積んだ即戦力の確保を狙っているとしている。
業種グループ別では、「金融」グループが特に中途採用を積極化させており、DI値は43.8ポイントと他の業種を大きく引き離している。
金融業界では、FintechなどITを活用したビジネスモデル変革への取り組みが大きな経営課題となっている。
こうした専門知識や経験の豊富な人材を他社から呼び込むことで、自社の競争力強化を図ろうとしているとしている。
同様の動きは他の業種グループでも見られ、いずれもDI値は中途採用が新卒採用を上回った(図2)。
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