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- 2017/11/09 掲載
担当者に聞く「ツイートで色が変わるAIドレス」のファッションショー登場理由
ツイートで色が変わる「コグニティブ・ドレス」とは何か?
「コグニティブ・ドレス」は、IBMのAI 、IBM Watson(以下、ワトソン)に特定のハッシュタグが付いたツイートを分析させ、それらツイートを「喜び」「感動」「良心的」「快い」「外向性」という5つの感情に分類し、最も強く表現されていると判定された感情に合わせて色を変えるドレスだ。コグニティブ・ドレスが世界で初めて登場したのは2016年5月。米ニューヨークにあるメトロポリタン美術館のガラパーティー「Met Gala」において、英国のブランド「Marchesa」(マルケーザ)によるデザインのものをモデルのカロリナ・クルコヴァ氏が着用した。
これを皮切りに、コグニティブ・ドレスは中国、ドイツでも披露されてきた。4カ国目の日本では、2017年4月に開催された「IBM Watson Summit 2017」で初めて披露された。
日本で公開されたコグニティブ・ドレスのデザインはデザイナーの三浦大地氏率いる「Dosqa Tokyo」(ドスカ・トーキョー)が手掛けたものだ。
そして、このドレスは9月2日、さいたまスーパーアリーナで開催された「マイナビ presents 第25回 東京ガールズコレクション2017 AUTUMN/WINTER」に登場した。コグニティブ・ドレスが「世界で初めてランウェイを歩いた」のだ。
AIドレスがファッションショーに出たらどうなる?
吉崎氏は「ファッション業界から声がかかるなんて予想もしないことだった」と語る。
池田氏は、「今回は25回という節目のタイミング。しかもテーマはBEYOND(その向こうへ)。ぜひ、最先端テクノロジーとコラボレーションしたいと思いました」と言う。
しかし、TGCは10代後半から20代の女性たちをターゲットにしたイベントだ。そこでいきなりコグニティブ・ドレスを登場させても、何がどう面白いのか、観客には伝わらない。
「ステージの冒頭で、ハッシュタグ『#マイナビウエディング』をつけてツイートすると、モデルさんが着用しているドレスの色がみなさんのつぶやきによって変わることを伝えました」(池田氏)
このステージ自体は10分間ほどのものだったが、ハッシュタグ「#マイナビウエディング」はTwitterトレンドランキング入りを果たした。
【次ページ】ライブイベントならではのワトソンの挑戦
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