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ITシステムの開発において、Amazonが提供するアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)の存在感は急速に強まっている。とはいえ、AWSにどのようなサービスメニューがあるのか、また障害発生時に迅速な対応ができる高い解決能力を持つ事業者をどうやって選定するのかなど、導入に際して迷いがあるユーザー企業も多いだろう。今回は、システムの設計と導入から運用とサポートまでワンストップのサービス「cloudpack」を提供するアイレット 代表取締役 齋藤 将平氏にインタビューを実施。cloudpackの事業を始めてから4年、400社を超えるシステムをAWSで構築し、日本でたった2社しかいない「APNプレミアコンサルティングパートナー」としてAWSに認められた同社サービスについて伺った。
日本初のAPNプレミアコンサルティングパートナーに選出されたベンチャー企業
AWSは、Amazonが提供する、仮想サーバー(Amazon EC2)をはじめとした、ストレージ、データベースなどのインフラ系クラウドサービスである。
アイレット 代表取締役 齋藤氏は、エンタープライズITにおけるAWSの広まりに関して「2013年後半から潮目が変わった」と、次のように説明する。
「我々がcloudpackを4年間やってきて、2010年から2013年の前半までは、まず『AWSとは』という説明から始めなければなりませんでした。しかし、2013年の後半から、営業活動で『AWSとは』という説明がいらなくなったのです。少なくとも、ITに関わっている方々の間では、それだけAWSが浸透してきたのだと実感しています」(齋藤氏)
約4年間で400社以上への導入実績を誇る「cloudpack」
アイレットがAPNプレミアコンサルティングパートナーに認定される大きな要因となったのが、同社が提供するサービス cloudpack(クラウドパック)である。
AWSは、サービスをより広範に普及させるため、パートナー制度を設けている。それが、Amazon Web Services Partner Network(APN)だ。これは、AWSを利用してシステムを構築するソフトウェアベンダーやセキュリティベンダー、コンサルタントなど、AWSを熟知したプロフェッショナルを擁する企業群である。
その中でも、特に販売実績、顧客事例数、顧客満足度の高さなどが優れていると認定されているのが、「APNプレミアコンサルティングパートナー」である。日本で初めてAPNプレミアコンサルティングパートナーに認定された企業は2社しかない。1つは野村総合研究所、もう1社がcloudpack(アイレット)である。
cloudpackの特長について、齋藤氏は、次のように説明する。
「cloudpackは、AWSの導入から運用・保守までをフルサポートするサービスです。我々は、AWSがまだ注目されていない初期の頃から研究を重ね、さまざまなノウハウ・経験を蓄積してきました。cloudpackは、その蓄積を集約したサービスです。2010年4月から提供を開始したcloudpackは、約4年間で400社以上の導入実績を持ち、現在も増え続けています」(齋藤氏)
cloudpackで現在、構築中、運用中のプロジェクトは約250、一人のエンジニアが複数のプロジェクトを同時進行で動かしていることになる。通常のシステム開発では考えられない数だが、これもAWSを利用しているからこそだろう。
cloudpackのもう1つの特徴は、さまざまなソリューションパートナーとの連携が充実していることだ。
「たとえば、AWSだけではセキュリティが心配ということであればトレンドマイクロ様のソリューションと組み合わせたり、SSLが必要であればGMOグローバルサイン様のソリューションを活用したりするなど、お客様のさまざまなニーズにお答えできるよう、さまざまな企業と連携しています」(齋藤氏)
また、アイレットの社員による24時間365日の有人監視、高負荷時のサーバ増強作業、日本円での定額課金による請求書払いなど、利用者側に立った機能・サービスも充実している。
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