クラウドでは、オンプレミス以上に、誰が、どの操作をできるのかといった設定を慎重に行う必要があります。この誰が、どの操作を、という管理は認証・認可の管理になりますが、AWS(Amazon Web Services)ではAWS IAM(Identity and Access Management)というサービスで設定を行います。ここではIAMの概要を図解するとともにその機能をわかりやすく解説していきます。
AWS Identity and Access Management(以下、IAM)は、AWSサービスを利用する際の権限管理を行うサービスです。とてもざっくり説明すると、AWSを使うためのユーザーを作り、そのユーザーに「どのサービスのどの機能を利用できるか」という権限を設定することができます。ただ、権限をユーザーでなくサービスに与えたり、一時的な権限を付与したりと、単純な権限管理にとどまらないのがIAMの特徴であり、難しいところです。AWSサービスの操作制御はすべて、このサービスによって管理されます。設定内容は非常に複雑になりがちですが、概要さえ理解しておけばおおまかな動きやできることを把握することが可能です。