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- 2014/05/07 掲載
SDNとクラウドのユースケースづくりがなぜ必要か?沖縄オープンラボラトリ 山下達也氏
第3のプラットフォームでは、サイロ化された仮想化とUX向上が不可欠
イベントの冒頭はまず、A10ネットワークス 代表取締役社長 兼 CEO アジアパシフィックジャパン ヴァイスプレジデントである小枝 逸人氏の挨拶からスタートした。小枝氏は2014年3月21日にニューヨーク証券市場(NYSE)に上場したこと、2012年に続き2013年も日本のADC市場でシェアナンバー1を獲得したことを紹介し、「真の顧客志向を目指す姿勢が受け入れられた成果だと確信している」と、参加者に謝辞を述べた。さらに小枝氏は、Facebookと同じ2004年に誕生して以来、A10ネットワークスがずっと目指してきたことは真の顧客志向を目指すことと、長期的な成長を目指すことの2つだけだと語った。そのA10ネットワークスの最新の回答が、この日発表されたThunder 6630だ。ADC製品としては世界初となる100Gポートを4基搭載しており、アプリケーションスループットは150Gbps、新世代ASICの採用によりL4 CPSは710万に上る。ハイパフォーマンスモデルが求められる背景について、A10ネットワークス ソリューションアーキテクトの高木 真吾氏は次のように語る。
「モバイルやクラウド、ビッグデータのニーズに応えるため、データセンタでは10G、40Gの接続が急速に普及しています。キャリアやISPではルータと上位回線が100Gで結ばれることも珍しくなくなりました」
またこの日、ミッドレンジやエントリーレンジの新製品も発表された。いずれも新ASICや新CPUの採用により処理速度を向上させつつ消費電力を低減させているという。
新製品発表や基調講演ののちに登場したのは、IDC Japan ソフトウェア&セキュリティシニアマーケットアナリストの入谷 光浩氏だ。「第3のプラットフォームで変革する企業のITインフラストラクチャ」と題して基調講演を行った。IDCが提唱する第3のプラットフォームとは、「クラウド」「ビッグデータ」「モビリティ」「ソーシャル」の4要素で構成された情報基盤のこと。メインフレームとターミナルで構成されていたプラットフォームを第1世代、LANやインターネットとクライアント、サーバで構成されていたプラットフォームを第2世代としている。
入谷氏はさらに、ITインフラストラクチャ変革を実現するために必要な要素について説明。そのうえで、今はすでに第3のプラットフォームの折り返し地点であり、勝機を得るためにはITインフラストラクチャに積極的に先行投資すべきタイミングだと語った。
基調講演のあとに登場したのは、A10ネットワークスの創始者であるリー・チェン氏だ。同氏は、NYSE上場を振り返りつつ、株式上場は同社のゴールでは決してないと言及。
「株式上場により、A10ネットワークスは第2章に突入したのです。私たちは今後も引き続き、真の顧客志向を貫きます。カスタマがハッピーであれば、次の機会にもA10ネットワークス製品を買ってもらえる。だから、カスタマの幸せだけを願っていれば私たちも長期的に成長していけるのです」
【次ページ】SDNとクラウドのユースケースづくりがなぜ必要か?
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