SDN事例から紐解く、クラウド・ネイティブ時代に求められる企業ネットワークの要件とは
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企業ネットワークは静的という誤解
これまでの企業ネットワークは、最初によく設計しておけば、構築後に頻繁に変更されるものではなかった。逆にいえば、簡単に変更できないからこそしっかり設計しておく必要があった。しかし、それはもう今は昔。企業ネットワークも、望むと望まざるに関わらず、頻繁な設計・運用変更を求められている。まるでクラウド事業環境のように、というとさすがに言い過ぎかもしれないが、企業をとりまく事業環境、IT環境がそれに近いぐらい大きく変化し続けているのだ。企業合併、独立分社はわかりやすい例だ。これまで資本関係のなかった2社が統合したり、特定の事業部門がスピンアウトしたりする。「グローバル化」「集中と分散」の波はあらゆる業界に押し寄せていて、ある日トップは英断を下す。そのとたん、企業は新しい環境構築を模索することになるが、経営とITが不可分な時代、なかでもインフラ中のインフラであるネットワークは、これに迅速に対応せねばならない。
また合併や分社だけでなく、ワークスタイル変革やITリソースの最適化を目指した仮想化環境やクラウド導入も大きな要因だ。スマートフォンやタブレット端末などモバイルデバイスを企業活動に取り入れることで、ITの使い方は非常に柔軟になり、経営スピードの向上も期待でき、明らかに、ビジネススタイルはますますモビリティーの影響を受けつつある。しかし、インフラとして支える企業ネットワークは、こうした要望に応えられる体制が用意できているだろうか。
到来するクラウド・ネイティブ時代には
ネットワークの構成変更の柔軟性と迅速性が最重要
ニュアージュ・ネットワークスは、SDNおよびクラウド関連製品にフォーカスしたビジネスを展開するために、アルカテル・ルーセントが2012年にシリコンバレーに設立したベンチャー企業だ。同氏が企業ネットワークの課題として挙げるのは、サーバーやクライアントの実装スピードや柔軟性向上に、ネットワークが追いついていないという点だ。
「昨今の企業のIT環境においては、サーバーやクライアントの仮想化がストップウォッチのスピード感覚で実現できるのに対して、ネットワークの設計・運用変更はカレンダーレベルのスピードにとどまっており、大きなギャップを生じています。IT調査機関のIDC Japanは従来のアプリケーションをクラウド上で使用するクラウド・イネーブルドの時代から、クラウド環境の利点を最大限に利用するクラウド・ネイティブ時代へと移行しつつあると宣言しています。これからはクラウドの特性を生かしたアプリケーションをデフォルトとして、それらを柔軟に連携させて活用する時代が到来し、2020年には企業IT支出の55%がクラウド関連に使われると予想されています」(牛尾氏)
今求められる企業ネットワーク要件とは、「クラウドを自在に使いこなすための、ネットワークの柔軟性と迅速性」だという牛尾氏は、実際にSDNを導入して大きな成果を上げるグローバル・メガバンクの事例を挙げた。
・5000万人規模の顧客を持つグローバル・メガバンクのSDN事例
・成長を続けたい企業のSDN導入、現実解は?
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