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- 2013/08/07 掲載
きゅうりのキューちゃんが導入した実物大の仮想陳列棚、画期的なプレゼンルームの効果は?
支店建て替えを機に、業界初の画期的なプレゼンルームを構築
同社は古いイメージを払拭し、日本の風土にマッチした保存食としての漬物を再確認してもらうべく、日夜努力を続けている。2006年には、漬物を深く追求するための漬物機能研究所を設立。また「純日本品質」を目指し、品質保証や安全性に強いこだわりを持ちながら商品を提供している。
東海漬物の本社は愛知県豊橋市にある。このほか3つの支店を東京・大阪・名古屋に置いているが、そのうち大阪支店の老朽化が進んでおり、建て替えをすることになった。支店の建て替えには、西日本の物流網を再確立・発展させるという意味合いもあったという。とはいえ単に社屋を建て替えて物流機能を構えるだけでは、他社と何ら変わりがない。
「業界全体を底上げしながら、生・配・販をしっかりと構築し、お客様によりよい商品をご提供していきたい。そこに息吹を吹き込むために、我々の“漬物イノベーション”というコンセプトをベースにして、どのような漬物を提供していけばよいのか? という点を考えていました」と、東海漬物 広域流通部 課長 足立 公男氏は当時を振り返る。
そこで同社では、漬物を食育の展開も含めて進めていける新しい仕組みづくりを検討するために、いろいろなメーカーにリサーチを行なった。そして、その1つとして候補に上がったのが、事務機器などで知られる内田洋行であった。
「当初、内田洋行からはオフィスに必要な家具や什器などの備品を購入する予定でした。しかし担当者に話を聞くと、単に事務機を売るのではなく、空間を一緒に売るという空間プロデュ-スの考え方を掲げており、これを我々のところにも使えるのではないか! と、ピピっと閃くものがありました。そこで大阪支店に何か転用できないかということを担当者に相談したのが、プレゼンルーム構築のきっかけとなりました。」(足立氏)。
IT化が進む棚割作業しかし課題もあった
しかし内田洋行では、まだ漬物業界における応用事例はなかった。東海漬物として、どうやって空間をプロデュースできるのか、それは現場を直接知る者によるところが大きかったようだ。そのヒントが、理想的な商品陳列を提案する棚割作業にあった。通常、小売店では、春と秋に大規模な棚割作業を実施することになっているのが一般的だ。この棚割作業は、現在ではIT化がかなり進んでいるが、かつては棚にすべての現物を並べて作業してきたため、多大な労力とコストが掛かっていた。一度、棚割を実施した際は、平均して約100種類の商品があり、棚割スペースを考慮すると、その2倍ほどのサンプルを用意する必要があったという。
【次ページ】仮想陳列棚と棚割作業の仕組みに工夫
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