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  • 2011/06/06 掲載

ビッグデータの解決策、大量データの解析支えるテクノロジーとその課題--NRI 城田真琴氏

リテール、金融、通信、スマートシティなどの活用事例も

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データの爆発的な増大が大きな問題になっている。たとえば、次世代BIでは、単に自社のジャーナルやトランザクションを処理するだけでなく、ソーシャルメディアやセンサーネットワークといった新しいデータをビジネス予測などに結びつけるようになってきている。ペタバイト級の「ビッグデータ」は、既存のDBMSやアプリケーションでは処理しきれず、新たな解決策を検討する必要がある。ビッグデータの問題と解決策について、野村総合研究所 イノベーション開発部 上級研究員 城田真琴氏が解説した。

これからの時代に求められるビッグデータ対応

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野村総合研究所
イノベーション開発部
上級研究員
城田真琴氏
 野村総合研究所が主催する「ITロードマップセミナー Spring 2011」において、「ビッグデータ時代の到来 ~新たなサービス機会と実現のための基礎技術~」と題されたセミナーが行われた。登壇したのは、野村総合研究所 イノベーション開発部 上級研究員 城田真琴氏だ。

 城田氏はまず、ビッグデータが求められる背景を説明。ビジネスインテリジェンス(BI)を例にとり、その現場を年代別に分けると、まず1980年代は定型のレポーティングによって、過去の現象を可視化する時代だった。90年代に入るとOLAPなど高度な分析手法が導入されてきたが、ここでも対象となるデータは過去のデータだった。リアルタイムのデータを分析することで、文字通りのビジネスの現状を可視化できるようになったのは2000年代。各種のモニタリングシステムやダッシュボードといったBI関連のツールやアプリケーションの出現である。

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ビッグデータが求められる背景

 そして2010年代のBIは、過去データとリアルタイムデータを活用し、予測分析やビジネスの最適化といった領域へ突入する。ビジネス活動によって発生するジャーナルデータだけでなく、さまざまなセンサーやモバイルデバイスからの入力=ビッグデータをソーシャル分析、ビデオ解析、データマイニングといった手法で解析する時代が始まっているのだ。

 ビッグデータ分析の活用領域は、インターネット、メディア、リテール、金融機関、通信事業者、スマートシティとかなり広範囲にわたっている。たとえば、ヘッジファンドや大手銀行は、ツイッターなどSNSの書き込みを常時監視しており、これを分析することで株価予想を行うことが必須となってきているという事例が紹介された。

 また、ある通信事業者では、100TBクラスのデータを対象にして明らかにならなかった顧客の解約原因分析を、1.5PB(1500TB)のデータウェアハウス(DWH)を使って複数チャネルから分析することで原因の特定ができたという。「分析するデータが多いほど、いままで見えなかった情報が見えてくるようになる」。

【次ページ】ビッグデータのビジネス活用事例
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