IBM Patient Empowerment Systemは、単に患者がオンラインで診察の予約をしたりカルテにアクセスするだけでなく、IBMのリサーチ部門と韓国のGacheon University Gil Hospitalの医師および病院管理者が共同で開発した新しい技術をもとに、患者自身が必要とする医療データを統合し、管理できるという。
昨今、医療関連情報がインターネット上で公開されているが、爆発的に増加する情報により、患者を困惑させている現状がある。たとえば薬物有害事象(adverse drug events: ADE)や、異なる種類の薬を一緒に服用すると危険を伴う場合があるため、同システムでは大量のデータから適切で正しい情報を取り出し、患者に適した意思決定するための情報を提供する。
さらに同様の問題に苦しんでいる患者、見込みのある治療プラン、ベテランの医師などについて検索機能やアドバイスも提供。これらの機能は、構造化データおよび非構造化データを従来のデータ・ウェアハウス技術では実現し得ないスケールとスピードで処理するIBMの Big Data Analyticsプラットフォーム上で構築され、システムがデータ内に隠れている関連性を発見し、外部情報を元に相互関係を示すことを可能にする。