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- 2024/09/06 掲載
AI時代のデータ活用に潜む「情報漏えいリスク」、ガートナー流「対策3カ条」を解説
なぜ今「情報漏えい対策」が必要なのか
今やビジネスには不可欠になっているデータの活用。企業が扱うデータ量は増すばかりだが、それに伴い懸念されるのが情報漏えいの懸念だ。情報漏えいについて、「普段、組織のCIO(最高技術責任者)やCISO(最高情報セキュリティ責任者)などのセキュリティ担当者と話をする中で、情報漏えい対策に関する質問が年々増えてきています。顕著なのが、生成AIの活用によってさまざまな会社でより現実味を増してきたからだと捉えています」と語るのは、ガートナーのシニア ディレクター, アナリストの矢野 薫氏だ。
矢野氏によると、データ活用を取り巻く現状に伴い、セキュリティ担当者とCDAOおよびデータアナリティクス推進担当者の関係性に、変化が生じてきているという。
「これまでは、データアナリティクスを推進する人とセキュリティ担当者は緊張感を持って相対する関係性が一般的でしたが、現在の日本では、データ活用もセキュリティ対策も急ぐ状況があるため、互いをけん制するよりも横並びになって共同戦線を張ったほうがいいと少しずつ考え始めています」(矢野氏)
もはや「対岸の火事ではない」情報漏えい
では実際のところ、企業における情報漏えいの現状はどうなっているのだろうか。ガートナージャパンが実施した2023年の情報漏えいの発生状況に関する調査によると、サイバー攻撃による情報の漏えいが発生した割合は34%にのぼり、インサイダーによる情報漏えいは27.7%となっている。
「サイバー攻撃、インサイダーの両方で情報漏えいが起きていて、決して対岸の火事ではないことを受け止めてください」(矢野氏)
情報漏えいのリスクは、昨今拡大しているデータ活用についても影響を及ぼす。
矢野氏によると、ガートナーの調査では「データセキュリティが十分ではないため、AIなどによるデータ活用の拡大は不安」と回答したセキュリティ担当者は57.2%に上ったという。 【次ページ】情報漏えい対策の「3つ」のポイントとは
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