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- 2024/07/17 掲載
不況中国で起きている新現象とは?ユニクロ・スタバも大苦戦「欲しいのは安い代替品」
如実に数字に表れる、中国の消費活動の変化
中国経済の低迷が続いている。輸出額が増加するなど、一部には明るい兆しもあるものの、庶民が最も身近に感じる個人消費と失業率の高止まりが改善される兆しがない。2020年から2022年の統計は、コロナ禍の影響で読みとりづらくなっているため、2019年と2023年以降の消費支出を比較してみた。すると、消費支出額は極めて順調に伸びているように見える。
しかし、項目別に消費支出を見てみると、「衣類」と「生活用品」の落ち込みが激しい。伸びているのは、「食品」と「医療保健」の2項目だ。
つまり、食と健康という基本的な部分にお金を使うようになる一方で、生活に潤いを与えてくれる衣類や生活用品は節約をするようになっていると言える。
中国で広がる現象、安価な代替品を選ぶ「平替」とは?
10年ぐらい前まで、普通の庶民は高級ブランド品はなかなか買えないため、他メーカーの同類商品を買うしかなかった。偽ブランド品もこの1つで、このような平替は「白牌平替」(ホワイトブランド、ノーブランド)と呼ばれる。
これは「高いものは買えないから安物で我慢をする」というネガティブな消費行動だったが、現在の「平替」が大きく異なるのは、SNSの情報を活用し、ポジティブに平替を探し、その行為自体に楽しみを見いだしていることだ。
ただ安物を買って喜ぶのではなく、品質や商品価値と価格のバランスを見極めようとする。これは消費者としてある意味正しい姿勢で、この平替を利用して売上を伸ばす企業もあれば、逆に業績を落としてしまう企業もある。
平替はもはや無視できない消費行動になっており、各企業は戦略を考える時に平替を考慮に入れざるを得なくなっている。 【次ページ】本家「無印」超えた、平替をうまく活用する“激似企業”の賢い戦略
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