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- 2024/06/07 掲載
クラウド型データベース比較19社、ガートナーが解説するAWSやグーグルらの動向と導入法
データベース管理システム市場の6割がクラウドに
クラウドファーストを追い風に、クラウドデータベース管理システム(クラウドDBMS)市場が急拡大中だ。ガートナーの調査によれば、オンプレミスを含めた2023年のグローバルのデータベース市場は前年比12.8%増の1,023億米ドルに到達。うち、クラウドDBMS市場は対前年比20.4%増の624億米ドルとすでに全体の6割を占める。「クラウドDBMS市場の急速な立ち上がりを踏まえ、ガートナーではその売り上げが2027年までにDBMS市場全体の70%以上を占めると予測しています」と語るのはガートナー シニア ディレクター,アナリストのシンユウ・グ氏だ。
「しかし、その達成時期は2024年中にまで前倒しされる見込みです。そこで確実に言えるのは、クラウドDBMSは未来ではなく、すでに現在の有力な選択肢になっているということです」(グ氏)
ガートナーはDBMSに関して、これ以外に2つの予測を行っている。1つ目が、「IT部門の55%は2025年までにデータエコシステムを採用し、ベンダー環境を40%集約する」だ。データエコシステムとは何かをかみ砕いて説明すれば、DBMSベンダーとCSP(クラウドソリューションプロバイダー)などとのパートナーシップにより提供される環境だ。
データベースは何らかの目的のためのデータの器として利用され、今後の売り上げ向上のためには、より多くのパートナーと組んでの用途拡大が欠かせない。
グ氏は、「事前の最適化により、導入もそれだけ容易となり、環境もそれだけシンプルになります。パートナーシップを築けないDBMSベンダーはいずれ市場から退場を命じられる可能性が高く、クラウドDBMSの選定にはその点への注意が必要です」とアドバイスする。
2つ目が、「リレーショナルDBMS製品は2027年までに、NoSQLの競合製品の実用的な機能の80%を備える」だ。
データベースは管理するデータごとに現状、いくつかの種類があるが、「リレーショナルやベクトル、グラフなどの多様なデータ管理のための機能強化が現在進行形で進んでいます。将来的に非常に特殊な用途を除き、DBMS市場は1つに収束していくはずです」とグ氏は解説する。
ガートナーはクラウドDBMSにより創出されるイノベーションの“広さ”と“深さ”を高く評価し、2022年からMagic Quadrantの作成に着手している。では、2023年12月の最新版においてガートナーは各社をどう評価しているのか。
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