• 2007/04/05 掲載

【日本工学院事例】SAN利用により高信頼性、快適なITインフラを実現

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日本工学院専門学校は、IP-SANを中心としたストレージ統合を実現した。同校のデータ量は毎年20%の割合で増加。DASを利用した保管では耐えられなくなっていたという。DASからSANへ移行したストレージ統合、その動向をレポートする。
データ量が年々20%の割合で増加


   創立59年、蒲田、八王子、北海道にキャンパスを構える日本工学院は、CGやアニメ、ゲーム、映画といった映像系、音楽系、IT系を中心に33学科47コースを設置している。多くの授業で、デスクトップパソコンやノートパソコンを使い、生徒は画像や映像といった膨大な量のデータを制作する。同校では、今までこれらのデータをサーバ直結型のDAS(ダイレクト・アタッチド・ストレージ)を利用して保管していた。

 しかし、学生が制作するデータファイルの容量は年20%の割合で増加、さらに卒業生の作品も参考データとして保管する必要があり、DASでは限界にきていた。
 さらに、学生ニーズの多様化により新学科を創設したり、授業内容を変更するケースも多く、それに応じて利用できるDASのディスク領域を容易に割り当て、かつ柔軟に変更できる環境が求められていた。特に、10月から3月は卒業制作時期にあたるため、学生の人数や制作内容に応じて、学科ごとに細かな容量の割り当てを行う必要があった。

 こういった状況の中、サーバ直結型のDASのストレージ環境では、余裕のある学科のサーバ領域を他の学科のサーバに割り当てたり、共有したりすることは困難だったという。

DASからSANへ


   日本工学院では、課題解決のための検討に入った。その結果、DASからSANへ移行しストレージ統合を行うと決定、2005年4月より本格的な導入と運用を開始したという。
 導入にあたっては膨大な投資が必要なFC(ファイバーチャネル)と、低コストで扱いやすいiSCSIの利用方針を決定した。ノンリニア編集を行う映像部門などの非常に高速な入出力が必要なシステムはFCを利用、それ以外はiSCSIを使ったストレージネットワークを利用するとした。iSCSIでは、性能と費用対効果に優れたイコールロジックのiSCSIストレージ「PSシリーズ200E」を導入したという。現時点では、全体の約40%で、DASからSANへの移行が完了し、信頼性が高く、学生や教員が快適に利用できるITインフラを実現できている。

 導入後の効果について、日本工学院ネットワークセンター 花島明人氏は、「イコールロジックの製品は拡張性が高く、筐体を増やしても一つのグループとして管理できるので、追加投資がしやすい」「また、機能面では、スナップショットを簡単に取れる点が大変便利。従来のDASでは、テープの交換をするなど手間がかかっていたが、今では簡単にバックアップが取れるため、学生が制作した大切なデータを保管する立場としてはありがたい」と語る。

 さらに、今後の展開について、「今後もDASからの移行を積極的に行いたい考えです」「また、八王子などの他キャンパスと連携し互いにバックアップを取ることができるようになれば、ディザスタ・リカバリの点からもより安全性が確保できると思います」と語る。

<日本工学院 プロフィール>
 創立:1947年
 学校長:千葉茂
 卒業生数:約60万人以上
 教育理念:常に最先端をめざす理想の学習環境と、広く社会に貢献する豊かな人材育成への情熱  

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