- 2006/07/07 掲載
日本IBM、データベース管理ソフト「DB2 9」発表
【データベース】
日本IBMは、データベースとして初めてリレーショナル・データとXMLデータを、単一のデータベース上で融合させたIBM(R)のデータベース管理ソフトウェア「DB2(R)」の新製品「DB2 9(開発コードネーム;Viper)」を発表した。出荷開始は、9月22日から(ダウンロード版は7月28日)を予定している。
「DB2 9」の主な特長は以下の5点。
●XMLデータに対応
金融・製造・流通といった多くの業界において、データ交換の標準形式としてXMLが採用され始めている。
たとえば、企業財務情報を公開・交換するための標準仕様である「XBRL(eXtensible Business Reporting Language )」、ニュース管理の標準フォーマットである「NewsML」、電子商取引向け言語であるcXML(commerce XML)といった標準規格。
XMLデータを活用するアプリケーションが増える中で、「DB2 9」を採用することにより、リレーショナル・データベースでは困難であった非定型データを取り扱うことができるようになり、システム化の対象範囲が従来より拡がる。XMLアプリケーションが増えることによって、システム間または対外接続も柔軟になる。
●開発・運用性の向上
XML形式でのデータ保存ができることにより、法改正や業務の変更などで、企業が保持するデータ項目が増減しても、データベース設計の変更が不要で、システムを停止させることもなく、システムの運用を継続できる。これにより、運用・管理コストを約50%削減し、設計・開発生産性を約30%向上させることが期待できる。
●検索機能の向上
「DB2 9」では、リレーショナル・データとXMLデータを融合したことにより、従来、リレーショナル・データベースしか検索できなかった「SQL」で、リレーショナル・データベースとXMLデータベースの両方を検索できるようになった。同様に、従来、XMLデータベースしか検索できなかった「XQuery」でも両方のデータベースを検索できる。また、ひとつのQuery(検索命令)で、リレーショナル・データベースとXMLデータベースの両方を同時に検索することもできる。
●データ圧縮機能の搭載
「DB2 9」では、行単位でデータの圧縮ができる。これにより、ディスクの使用量を最大約70%節約することができ、ディスクの入出力も削減され、データへのアクセス時間が短縮されることが期待できる。
●セキュリティの強化
「DB2 9」では、データの暗号化機能を強化すると共に、アクセス権の制御を行う機能「LBAC(Label based Access Control)」を新たに搭載した。これにより、行・列レベルでの細やかなアクセス制御を行うことができ、セキュリティーの強化を図ることができる。
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