動きの速い新興業界、ニッチ業界を
独自の視点でとらえる

オバタカズユキ氏



－『業界勢力マップ』はニッチな業界についても概要が一目で把握できるので、重宝しています。

［オバタ］『会社図鑑！』は巨大な業界が中心ですが、『業界勢力マップ』では新興業界やニッチ業界を多く取り上げています。雑誌連載を元にしていますが、4、5年前に書いた部分は今とまるで違っていますね。ほとんど書き下ろしのような状態です。制作中にもどんどん新しいことが起こりますし、校了（最終的なチェック）を終えてから、奥菜恵は（サイバーエージェント社長と）離婚するし（笑）。

－業界としてあまり認知されていなかったものについても取り上げていますね。

［オバタ］そうですね。もちろん従来の業界も扱っていますが、これまでビジネスジャーナリズムが扱っていなかったやり方で業界をくくってみたいという気持ちが雑誌連載時からありました。（『業界勢力マップ』で取り上げている）コーヒーショップ業界も今では当然のように受け入れられていますが、5年前はスターバックスが登場して注目を集め始めたころで、まだ業界としてくくられていませんでした。また、安カジショップ業界として、ファーストリテイリング（ユニクロ）やしまむらを取り上げていますが、これらの企業をアパレルや小売店と捉えると、ちょっとおかしいですよね。