- 2025/03/17 掲載
米食肉工場1000カ所以上の対中輸出登録が失効、50億ドル損失も
[北京 17日 ロイター] - 中国税関総署のウェブサイトによると、米国内の1000カ所以上の食肉加工施設の対中輸出登録が16日に失効した。これらの施設は、トランプ政権1期目の2020年に結ばれた「第1段階」の貿易合意に基づき、中国が輸出を認めていた。
タイソン・フーズ、スミスフィールド・パッケージド・ミート、カーギル・ミート・ソリューションズなどが所有する全米の豚肉、牛肉、鶏肉工場の登録ステータスが「有効」から「期限切れ」に変更された。
登録施設の約3分の2が期限切れとなったことで、米国産食肉の対中輸出が制限され、およそ50億ドル規模の損失につながる恐れがある。中国は今月、約210億ドル相当の米国産農産物に対し報復関税を課しており、米国の農業セクターは一段と厳しい状況に置かれることになる。
2月にも約84カ所の登録が失効したが、これらの施設からの出荷は続いている。ただ、中国がいつまで輸入を許可するかは不透明だ。
米農務省は、施設の登録更新を繰り返し要請したが中国側は応じておらず、第1段階の貿易合意に違反する可能性があると指摘している。
2024年の中国向け食肉輸出量で、米国はブラジルとアルゼンチンに次ぐ3位で、中国の食肉輸入全体の9%に当たる59万トンを出荷量した。金額ベースでは25億ドルで2位だった。
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