- 2025/03/07 掲載
欧州中銀、0.25%利下げ=5会合連続、景気下支え
【ロンドン時事】欧州中央銀行(ECB)は6日、ユーロ圏の金融政策を議論する定例理事会を開き、政策金利を0.25%引き下げることを決めた。利下げは5会合連続。インフレが順調に鈍化していることから、減速基調が続く景気の下支えを優先する。
政策金利の一つで、民間銀行がECBに資金を預け入れる際に適用する中銀預入金利を2.75%から2.50%に引き下げる。
2月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比2.4%上昇と、伸びが5カ月ぶりに鈍化。ECBが目標とする2%に向け、おおむね想定通りに推移している。一方、ドイツやフランスなど主要国の景気は製造業を中心に依然弱く、追加利下げによる景気の下支えが必要との見方が多かった。
欧州経済を巡っては、トランプ米政権の通商政策が最大の不透明要因となっている。トランプ大統領はカナダやメキシコ、中国に関税を課し、欧州連合(EU)も対象になると宣言。実際に発動されれば、輸出産業への打撃となり、ECBの政策判断にも影響が及ぶ可能性がある。
ラガルド総裁は記者会見で、今後の金融政策について「データ次第だ」と述べ、引き続き柔軟な政策運営を行う姿勢を示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕欧州中央銀行(ECB)=独フランクフルト(EPA時事)
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