- 2025/02/13 掲載
BOEは利下げで慎重姿勢必要 物価上昇圧力に根強さ=グリーン委員
[12日 ロイター] - イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金融政策委員会(MPC)委員を務めるミーガン・グリーン氏は12日の講演で、利下げに慎重な姿勢で臨むべきだと訴え、金融政策は持続的な物価上昇圧力への対応に軸足を置き続ける必要性が強まっているように見えると強調した。
MPC内でグリーン氏はタカ派的なメンバーの1人と目されている。BOEは6日に政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げて4.50%とすることを決定。政策委員のうち2人が50bpの利下げを主張したが、グリーン氏は他の6人とともに25bpの利下げを支持した。
グリーン氏は、最近の英経済の低調さは需要の弱さよりも供給能力が制約されていることで説明がつくと指摘。「つまり物価上昇圧力が独自に消えていく公算は小さく、金融政策が引き締め姿勢を維持しなければならない公算が大きくなる。その結果、引き締め姿勢を解除するには慎重かつ漸進的なアプローチを続けるのが適切だと考えている」と述べた。
BOEは物価上昇率が今年第3・四半期に3.7%前後でピークアウトすると予想し、ベイリー総裁は過去の物価上昇が将来に波及する二次的効果をもたらしそうにないとの見解を明らかにしている。
しかしグリーン氏は、物価上昇率が5年連続でBOEの目標である2%を上回る様相となっている点を挙げた上で、二次的効果が生じるハードルが下がっており、ほんの一時的な物価上昇でも波及していくかもしれないと警告した。
グリーン氏は、潜在成長率が今後数年で回復するというBOEの見方にも疑問を呈し、回復が実現しないリスクは「相当あると思う」と語った。
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