- 2025/02/07 掲載
円急伸、2カ月ぶり150円台=長期金利1.3%に上昇―東京市場
7日の東京外国為替市場の円相場は、一時1ドル=150円台後半に急伸した。昨年12月10日以来、約2カ月ぶりの円高水準。日銀の利上げが早まるとの見方を背景に円買い・ドル売りが続き、債券市場では長期金利も上昇した。午後3時現在は151円71~72銭と前日比86銭の円高・ドル安。
一方、長期金利の指標となる新発10年物国債(第377回債)の流通利回りは一時、1.3%に上昇(債券価格は下落)した。2011年4月以来、約13年10カ月ぶりの高水準となる。
円相場は今週に入り5円近く急騰した。田村直樹日銀審議委員が6日の講演で「2025年度後半には少なくとも1%程度まで短期金利を引き上げておくことが必要だ」と発言。市場では現在の0.5%からの複数回の利上げに前向きな姿勢を示したと受け止められ、日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが勢いづいた。債券市場では金利先高感から国債を売る動きが強まった。
日本の物価動向について、石破政権内で「足元はデフレではない。インフレである」(加藤勝信財務相)といった発言が続出。政府が、物価上昇を踏まえた日銀の利上げを容認するとの思惑が広がったことも、円買いを加速させた。
【時事通信社】
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