＜為替＞ ドルが主要通貨に対してわずかに上昇した。市場はトランプ米大統領の関税を巡る発言や欧州中央銀行（ＥＣＢ）の利下げを材料視した。

トランプ大統領はこの日も、米国が主要貿易相手国であるメキシコとカナダからの輸入品に２５％の関税を課す方針を表明した。

この発言を受けて、米ドルはカナダドルに対して急上昇。０．５５％高の１ドル＝１．４５カナダドルとなった。

ドル／円は０．５４％下落し、１ドル＝１５４．３６円となった。

スイスフランに対しては０．３３％上昇し、１ドル＝０．９１フラン。

ユーロ／ドルは序盤の上昇から一転、０．２４％安の１ユーロ＝１．０３９５ドルとなった。

ＥＣＢは３０日、主要政策金利の０．２５％ポイント引き下げを決定した。持続的なインフレよりも経済成長の低迷の方が大きく懸念される中、一段の金融緩和の可能性を排除しなかった。

ドル指数は０．２％高の１０８．１２だった。

米連邦準備理事会（ＦＲＢ）は２８─２９日に開いた連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）でフェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標を４．２５─４．５０％に据え置くと決定した。

対照的に、カナダやスウェーデンなどの中銀は０．２５％ポイントの利下げを決定した。

暗号資産（仮想通貨）のビットコインは１．３２％上昇して１０万５１３８．３１ドル。イーサリアムは３．２３％上昇して３２４１．７６ドルとなった。

ＮＹ外為市場：[USD/J]

＜債券＞ 国債利回りが低下した。指標となる１０年国債利回りは一時６週間ぶりの低水準を付けた。ＥＣＢの利下げを受けた欧州債の利回り低下に連動した。 ただ、２０２４年第４・四半期の実質国内総生産（ＧＤＰ）速報値の発表後には低下幅を縮小した。 午後の取引で、１０年国債の利回りは３．９ベーシスポイント（ｂｐ）低下して４．５１６３％となった。序盤には一時、１２月２０日以来の最低水準である４．４８６％を付けた。 ２年国債の利回りは２．９ｂｐ低下して４．１９９％となった。 ２年債と１０年債の利回り格差は３１．５ｂｐと、２９日終盤の３１ｂｐからほとんど変化がなかった。 ＥＣＢはこの日、主要政策金利の０．２５％引き下げを決定した。利下げは４会合連続で、昨年６月以降で５回目。一段の金融緩和の可能性を排除しなかった。 一方、ＦＲＢは２８─２９日に開いたＦＯＭＣでフェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標を４．２５─４．５０％に据え置くと決定した。 ＦＦ金利先物市場では、次の米利下げは６月の可能性が最も高いと見ており、年末までに２５ｂｐの利下げが２回行われると予想している。 ＧＤＰ速報値は年率換算で前期比２．３％増となった。前四半期の３．１％増から減速したものの、個人消費は４．２％増（第３・四半期３．７％増）と、２３年第１・四半期以来、約２年ぶりの高い伸びとなった。 物価連動国債（ＴＩＰＳ）と通常の国債の利回り差で、期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率（ＢＥＩ）は、５年物が２．５１８％、１０年物が２．３７９％となった。

米金融・債券市場：[US/BJ]

＜株式＞ 主要企業の決算内容を消化し、反発して取引を終えた。マイクロソフトの業績見通しが失望を誘う一方、テスラの強気のコメントが支援材料となった。 トランプ米大統領がメキシコとカナダからの輸入品に２５％の関税を課すと改めて表明したことを受け、取引終盤には値を下げる場面があった。同氏は両国からの石油輸入に２５％の関税を課すかどうかについて同日中に決定する見通しを示した。 Ｓ＆Ｐ総合５００種の業種別指数は情報技術を除く全セクターが上昇し、通信サービスと金融は終値で過去最高値を更新した。 テスラが２．９％高でＳ＆Ｐ５００を押し上げた。同社が前日に発表した２０２４年第４・四半期決算は市場予想を下回ったものの、低価格の新モデルを今年前半に投入する見通しを示したほか、自動運転サービスの試験を６月に開始すると明らかにしたことが好感された。 メタも１．６％上昇。第４・四半期の売上高が市場予想を上回った。ただ、第１・四半期については売上高が市場予想を下回る可能性を示した。第４・四半期の利益が市場予想を上回ったＩＢＭも１３％の大幅高で、同社として１９９９年以来の上昇率を記録した。 一方、マイクロソフトは６．２％下落。クラウド事業の成長見通しが期待外れとなった。 物流大手ユナイテッド・パーセル・サービス（ＵＰＳ）は１４．１％下落。２５年の売上高見通しが市場予想を下回ったことを嫌気した。 引け後に決算を発表したアップルは時間外取引で約１％下落。第１・四半期（２４年１２月２８日まで）決算は利益が市場予想を上回ったが、ｉＰｈｏｎｅ販売と中国での売上高が低調だった。

米国株式市場：[.NJP]

＜金先物＞ トランプ政権が掲げる高関税政策の行方に不透明感が広がる中、安全資産としての金需要が高まり、上伸した。この日から新たに中心限月となった４月物の清算値（終値に相当）は前日比５１．７０ドル（１．８５％）高の１オンス＝２８４５．２０ドルと、中心限月の清算値ベースでは２０２４年１０月３０日に付けた史上最高値を更新した。

ＮＹ貴金属：[GOL/XJ]

＜米原油先物＞ トランプ政権による関税発動への警戒感がくすぶる中、小反発した。米国産標準油種ＷＴＩの中心限月３月物の清算値（終値に相当）は、前日比０．１１ドル（０．１５％）高の１バレル＝７２．７３ドル。４月物は０．２０ドル高の７２．１８ドルで引けた。

この日は関税政策を巡る不確実性が投資家心理の重しとなり、値動きは限定的だった。相場は前日に約１カ月ぶりの安値を付けた反動から原油買い戻しが先行したものの、あと売り買いが交錯する展開となった。

ＮＹＭＥＸエネルギー：[CR/USJ]

ドル／円　ＮＹ終値 154.30/154.

31

始値 154.57

高値 154.59

安値 153.80

ユーロ／ドル　ＮＹ終値 1.0390/1.03

91

始値 1.0391

高値 1.0467

安値 1.0387



米東部時間

３０年債（指標銘柄） 17時05分 95*26.5 4.7632

0 %

前営業日終値 95*13.5 4.7900

0 %

1０年債（指標銘柄） 17時05分 97*28.0 4.5203

0 %

前営業日終値 97*19.5 4.5550

0 %

５年債（指標銘柄） 17時05分 99*21.5 4.3237

0 %

前営業日終値 99*17.0 4.3550

0 %

２年債（指標銘柄） 17時05分 99*26.6 4.2135

3 %

前営業日終値 99*25.8 4.2260

8 %



終値 前日比 ％

ダウ工業株３０種 44882.13 +168.61 +0.38

前営業日終値 44713.52

ナスダック総合 19681.75 +49.43 +0.25

前営業日終値 19632.32

Ｓ＆Ｐ総合５００種 6071.17 +31.86 +0.53

前営業日終値 6039.31



ＣＯＭＥＸ金　4月限 2845.2 +51.7

前営業日終値 2793.5

ＣＯＭＥＸ銀　3月限 3249.3 +110.0

前営業日終値 3139.3

北海ブレント　3月限 76.87 +0.29

前営業日終値 76.58

米ＷＴＩ先物　3月限 72.73 +0.11

前営業日終値 72.62

ＣＲＢ商品指数 306.3946 ‐1.1945

前営業日終値 307.5891