- 2025/01/30 掲載
NY市場サマリー(29日)ドル堅調、利回り上昇 株反落も下げ幅縮小
FRBは全会一致で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25─4.50%に据え置くと決定した。
パウエルFRB議長は会見で、トランプ大統領の政策がどのような結果をもたらすかを判断するのは時期尚早であり、FRBの2%のインフレ目標は維持されるだろうと述べた。
マネックスUSAのトレーディングディレクター、フアン・ペレス氏は「FRBが利下げは不要と自信を持っていることはかなり理解できるし納得できる」と指摘。「少なくとも会見の質疑応答でパウエル議長は、さらなる証拠が出るまでは様子見姿勢を取ると非常に慎重だ。だから為替市場は崩壊しなかった。ドルは安定している」と述べた。
ドルはスイスフランに対して0.35%高の0.907フラン。
ドル/円は0.17%安の155.25円。
ユーロ/ドルは0.17%安の1.041ドルだった。
ドル指数は0.09%高の108.02。
カナダ銀行(中央銀行)は29日、主要政策金利を0.25%ポイント引き下げ3.00%とした。2025年の成長率見通しも引き下げ、米国の関税措置で持続的な高インフレが引き起こされる恐れがあると懸念を示した。
カナダドルは対米ドルで0.16%下落し、1ドル=1.44カナダドルとなった。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3.73%高の10万4067.20ドル。イーサリアムは2.71%高の3135.41ドル。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 利回りが上昇した。FRBはFOMC後の声明で、インフレは2%の目標に向けて進展があったとの文言を削除した。
FRBは28─29日に開いたFOMCでFF金利の誘導目標を4.25─4.50%に据え置くと決定した。決定は全会一致。今後の利下げ時期についてはほとんど手がかりを示さなかった。
ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ投資ストラテジスト、マーク・ルシーニ氏は、この文言の変更は「インフレが依然としてFRBの目標を上回っており、目標を上回る水準で横ばい推移する可能性があることを確認している」と述べた。
市場は現在、FRBが年内に計約46ベーシスポイント(bp)の利下げを行うとの見方を織り込んでいる。FRB声明発表前は約48bpだった。これはFRBが年内に25bpの利下げを2回行うとの観測の後退を反映している。
2年債利回りは2.1bp上昇の4.226%。FRB声明発表後には一時、4.263%まで上げ幅を拡大した。
一方、10年債利回りは0.2bp低下の4.547%。一時、4.593%まで上昇していた。
2年債と10年債の利回り格差は33.6bpとなった。
米経済の成長の加速と、トランプ新政権が実施するとみられる関税などの政策を巡る不確実性を背景に、FRBの今後の利下げ回数に関する観測は後退している。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 反落した。FRBが28─29日に開いたFOMCで政策金利を据え置いたが、パウエル議長の経済に関する発言が安心感につながり、一時の安値からは下げ幅を縮小して取引を終えた。
ハイテク株が下げを主導し、エヌビディアが4.1%、マイクロソフトが1.1%、それぞれ下落した。 FOMC声明発表後、株価は一時下げ幅を拡大し、ナスダック総合は1%超下落する場面もあった。FRBは今回の声明で、インフレ率が2%の目標に向けて「進展」しているとの文言を削除し、代わりに物価上昇率は高止まりしていると指摘した。据え置きは広く予想されていたが、FRBは今後の利下げ時期について手掛かりをほとんど示さなかった。 パウエル議長の会見が始まると、主要株価指数は下げ幅を縮小。議長は「政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」と述べ、金融政策は現在の課題に対応するために適切な位置にあると指摘した。 ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は「パウエル氏は市場を落ち着かせるという点で非常に良い仕事をしている」とし、「好調な経済はFRBに十分な行動余地を与える」と語った。 個別銘柄では、引け後に決算を発表したマイクロソフトが時間外取引で1.5%下落。第2・四半期(2024年10─12月)決算は売上高が市場予想を上回ったものの、クラウドサービス「Azure(アジュール)」の売上高の伸びが予想に届かなかった。 クラウドサービスのF5は通常取引で11.4%上昇。第1・四半期(24年10─12月)売上高と第2・四半期の売上高見通しが予想を上回ったことを好感した。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> FRBの金融政策決定を控えた持ち高調整の売り買いが中心となり、小幅続伸した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比2.30ドル(0.08%)高の1オンス=2769.80ドル。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 需給の先行きを巡る不透明感の強まりを嫌気し、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.15ドル(1.56%)安の1バレル=72.62ドル。これは2024年12月31日以来、約1カ月ぶりの安値水準。 4月物は0.96ドル安の71.98ドルで引けた。
米大統領報道官は28日の記者会見で、カナダとメキシコに対し、2月1日から25%の関税を課す方針に変更はないと説明した。23年の米石油輸入のうち、カナダが日量390万バレルと全体のほぼ半分を占め、メキシコも73万3000バレルを供給。関税引き上げに伴う需要への影響を警戒し、この日は売りが先行した。
一方、供給面では、石油輸出国機構(OPEC)の動向も注目材料。トランプ米大統領はOPECに油価引き下げを要請しているが、ロシアなどの非加盟国を加えた「OPECプラス」は4月から追加の自主減産分を段階的に縮小する方針で、計画通りに実質的な増産に踏み切るかどうかに関心が寄せられている。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 155.20/155.
25
始値 155.42
高値 155.60
安値 154.95
ユーロ/ドル NY終値 1.0420/1.04
21
始値 1.0400
高値 1.0428
安値 1.0383
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 95*20.5 4.7754
0 %
前営業日終値 95*13.5 4.7900
0 %
10年債(指標銘柄) 17時05分 97*24.5 4.5344
0 %
前営業日終値 97*21.0 4.5490
0 %
5年債(指標銘柄) 17時05分 99*19.5 4.3377
0 %
前営業日終値 99*18.5 4.3450
0 %
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*26.2 4.2196
5 %
前営業日終値 99*27.1 4.2050
3 %
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 44713.52 -136.83 -0.31
前営業日終値 44850.35
ナスダック総合 19632.32 -101.26 -0.51
前営業日終値 19733.59
S&P総合500種 6039.31 -28.39 -0.47
前営業日終値 6067.70
COMEX金 2月限 2769.8 +2.3
前営業日終値 2767.5
COMEX銀 3月限 3139.3 +51.1
前営業日終値 3088.2
北海ブレント 3月限 76.58 ‐0.91
前営業日終値 77.49
米WTI先物 3月限 72.62 ‐1.15
前営業日終値 73.77
CRB商品指数 307.5891 +1.3563
前営業日終値 306.2328
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