• 2024/08/29 掲載

米フォード、多様性・公平性・包摂性の方針改定へ=社内メモ

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Ananya Mariam Rajesh David Shepardson Nora Eckert

[28日 ロイター] - 米自動車大手フォード・モーターは28日、社内の多様性・公平性・包摂性(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン=DEI)に関する方針を改定することを明らかにした。LGBTQ(性的少数者)擁護団体のランク付け制度への参加打ち切りなどが含まれる。

ジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は従業員宛てのメモで「当社は、従業員と顧客がさまざまな信条を持ち、政治的・社会的問題に関する外部環境や法的環境が変化し続けていることに留意している」と強調した。

2020年に黒人のジョージ・フロイド氏が警察によって殺害された事件などを受け、指導者層における人種・男女間格差に対する抗議が広がり、米企業はダイバーシティへの取り組みを強化した。

しかし最近、保守系組織からの圧力に屈し、職場の人種や民族の代表性を高めることを目的とするDEIプログラムを変更することで取り組みを後退させる企業が出てきている。2021年以降、DEIプログラムは違法な差別であり、投資家に対する取締役の義務違反にあたると主張する株主からの公開書簡を受け取っている企業もある。

ファーリー氏はメモで、フォードは従業員と顧客の対応に集中すると表明、意見が大きく分かれる問題について公式にコメントすることは差し控える姿勢を示した。

同氏によると、フォードは今年初めにLGBTQ擁護団体ヒューマン・ライツ・キャンペーンが実施する調査や、さまざまな「働きがいのある会社」リストなど、社外調査への参加を取りやめることを決めた。

金融大手JPモルガン・チェース、二輪車大手ハーレー・ダビッドソンなど複数の米企業も最近、DEIに関する方針を改定している。

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